経世済民を実現する行政・財政改革
■1 既得権益に群がる政治家・官僚・業界・団体(政官業団)の「前例踏襲主義」を溶かし、「しがらみの大掃除」を断行します。
「怯(ひる)まず・屈せず・逃げず」の気概を抱いて、「脱しがらみ・脱なれあい」政治を!
【提案1】
すべての事業をゼロベースで見直し、既得権益にしがみつく企業・団体・組合と行政との癒着を根絶する。
- 官僚任せだった予算の積み上げ書を精査し、前例踏襲的な事業を徹底排除する。
- 国と地方の公益法人や独立行政法人等の外郭団体の抜本的廃止と補助金撤廃を実施する。
- 会計検査院の上部組織に、国民から選ばれた検察審査会的な委員会を、各分野で設置する。
- 都市基盤整備に象徴される国家的大計で取り組むべき事業は敢えて政府に戻し、外郭団体であるが故に天下り官僚が高給を食む不透明な構造を改める。
【提案2】
国家・地方公務員制度の抜本改正で、“親方日の丸”な既得権益を撤廃し、省庁益・部署益の都合で左右される現在の行政意識から、国民益・国家益を創出するサービスマインドに溢れる中央・地方政府へと一変させる。
- 各省庁の課長級以上の人事は、担当大臣が自ら選考・任命する。
- 政府審議会委員人事も、担当大臣が自ら選考・任命し、省庁の官僚推薦、各種の業界・団体推薦に基づく任命を廃止する。
- 国家・地方公務員の天下りを禁止し、退職金の二重、三重払いを解消する。
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国家・地方公務員の課長級以上、若しくは40歳以上に任期付き年俸制度を導入し、5年ごとに人事考査・再契約を行う。任期付き年俸制度を希望しない公務員に関しては、その年収を国民所得の1.2倍以内とする。
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地勢圏・経済圏・交通圏・文化圏等を考慮せず、単なる47都道府県の順列・組み合わせに留まる道州制は不毛な論議として明確に否定する。地域に根差した小規模市町村の持続的自律を目指して、清掃・消防等の一部事務組合の発想で市町村連合を構築し、国や都道府県の予算や権限を移譲し、現在の3層構造を2層構造に近付ける。
- 国家事業の直轄負担金に反対する都道府県が、半ば強制的に市町村から徴収する都道府県事業に対する二枚舌の負担金を即時廃止する。
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既得権益集団の利権と化している同和予算に徹底したメスを入れる。同様に、その実態は、森林組合の人件費と化し、肝心の間伐等は遅々として進まぬ自治体の森林税も見直しを図る。
【提案3】
目先の利権分配が仕事の「政事屋(ポリティシャン)」から、国民に根差した国家百年の大計を構築・実行する「政治家(ステイツマン)」が集う国会を創出する。
- 国・地方を問わず、議員・首長は同一選挙区からの連続4回以上の立候補を禁止すると共に、三親等以内の親族の公設秘書等への登用も禁止する。
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選挙制度の抜本的改革で、衆議院と参議院の役割を明確化し、衆議院議員は比例区を廃止し、選挙区選出のみとする。参議院議員は全国比例区選出、並びに中央VS地方の不毛な二項対立を解消すべく、フランス等に倣(なら)って47都道府県と18政令指定都市の首長が兼務する構成に改める。
- 立候補休暇、選挙ボランティア休暇等の休暇、休業の保証を確立する「選挙休暇法」を制定し、公職選挙に関わりやすい社会環境の設定を行う。
- 政治団体、NPO法人に対する個人献金の税額控除を拡大する。
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議会中継を始めとするアメリカの政治専門CATV「C-SPAN」同様のメディアを設立し、一人ひとりの国民が情報を的確に読み解くメディアリテラシー=洞察力を高める。
経世済民を実現する行政・財政改革
■2 「脱ダム」宣言こそ、「脱ムダ」宣言。すべての公共事業をゼロベースで見直し、切磋琢磨の精神で政治や行政の「ムダの大掃除」を敢行します。
「フェア・オープン・シンプル(=公正・透明・簡素)」な政治を!
【提案1】
切磋琢磨の一般競争入札を徹底し、道路・河川を始めとした公共財の維持修繕に重きを置いた、地域密着型の公共事業へと大転換する。
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不透明な公共事業の入札に留まらず、「脱・談合」「脱・随意契約」の気概を抱いて、あらゆる分野で一般競争入札制度への変更を実施し、行政コストの削減を図る。
- 慣例化している各種団体・法人等との随意契約を即時全廃する。
- 年末、年度末に集中する道路工事は、単年度予算の弊害。複数年度予算に変更し、シームレス=継ぎ目の無い事業実施を図る。
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切磋琢磨の一般競争入札こそ、従来は孫請け、ひ孫請けに甘んじていた地域密着の中小零細企業に門戸を開放し、地域に確かな雇用と活力を齎すBtoCの直接発注。
【提案2】
増税なき財政再建を実現すべく、「フェア・オープン・シンプル=公正・透明・簡素」な税制を導入する。
- 税率議論の前に、先ずは徹底した「脱ムダ」宣言の実践を図る。
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不公正な益税を排除すべく、他国同様にインボイス方式を「消費税」に導入する。その上で、イギリス同様に食料品及び医薬品に対する消費税を廃止する。
- 脱税を防ぎ、所得を公正に捕捉するべく、事業者を含めた納税者番号制度の導入を開始する。
- 「最低生活保障=ベーシック・インカム BI」を実現する為に、所得税と法人税、消費税の簡素化と透明化を実施する。
【提案3】
躍動感に溢れた社会を取り戻すべく、税金の私企業救済・個人の債務保証に斬新なルールを設定する。
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公的資金注入を厳格化し、金融機関へ注入する場合は、執行役員以上の全経営陣の退陣を条件とする。製造業を始めとする一般企業への公的資金注入は、政府系金融機関経由も含め、社会的公正と経済的自由の観点から疑念が生じる為、原則禁止する。
- 中小事業者の自殺を防ぐべく、連帯保証人制度を撤廃する。
【提案4】
複雑で不透明な現行の法制度を、消費者の視点に立って抜本改正する。
- 役人による役人の為の、役人を利する時代錯誤な法律、政令、省令、条例をゼロベースで見直す。
- 裁判員制度は交通裁判に限定すると共に、行政訴訟、上場企業の過失に対する陪審員制度を導入する。
- フランスの消費法典に倣って、コンシューマー・オリエンテッド(消費者第一主義)な「消費者基本法」の制定。
- 昨秋、済し崩し的に可決した国籍法改悪に反対し、DNA鑑定と扶養義務を明記した再改正を行う。
経世済民に根差した産業・雇用政策1
■3 「匠(たくみ)」の精神に満ち溢れたモノ作り産業の復権と、地域密着型の新・三業革命を推進し、日本の文化と伝統、風土に根差した、経世済民の経済の成熟を実現します。
「的確な認識と信念・迅速な決断と行動・明確な責任と評価」の政治を!
【提案1】
新・三業革命(農業・林業・漁業)と「匠」の復権で、安心・安全・納得・期待の政策を推進します。
- 農地の「総合評価制度」(市場・土壌・環境・雇用・アクセス等)を導入し、所得補償の基準を明確化する。
- 無農薬作物(レス100)、減農薬作物(レス50)の栽培者に対する奨励金を設け、価格補償をする。
- 原産地呼称管理制度を全国規模で導入し、食糧自給率の向上を図る。
- 耕作放棄地での災害発生を防止すべく梅、竹等の植樹を行う所有者に助成金を交付する。
- 河川・用水路の三面張り護岸を撤去し、多自然型護岸とする。同じく防雪柵を撤去し、暴風・防雪林を植樹する。
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国土面積の3割を占めるにも拘らず荒廃するスギ、ヒノキ等の針葉樹林の間伐を今後5年間で完遂し、中山間地に雇用を創出する森林ニューディールを展開する。
- 国産材・間伐材の利用を促進するべく、木製ガードレール、家具、バイオマス、ナノカーボン等への助成金を弾力的に交付する。
- 上流域の広葉樹林を整備し、海の養殖事業の活性化を支援する。
【提案2】
「造るから直すへ。」地域密着型の雇用を創出する社会資本投資へと、安心・安全の観点で公共事業の在り方を大転換します。
- 全国津々浦々すべての駅前から半径500m以内の電線地中化を実現し、片側に歩道を設置する。
- 全国津々浦々すべての小中高等学校の校舎耐震化を5年以内に実現する。
- 全国津々浦々すべてのトンネルと橋梁の緊急強度点検を実施し、補強工事を実施する。
- 現在事業中・計画中の直轄ダム・補助ダムのすべてを一旦凍結し、治水計画の抜本的見直しを行う。
- 地域住民の生命と財産を守るべく、避難対策と堤防補強を優先的に実施し、家屋移転を含めた新しい街作りを推進する。
- ダム事業への手厚い補助を廃止し、すべての工法への補助率を同じにし、脱ダムの治水を推進する。
- すべての河川を台風一過の秋には点検し、河床整理と呼ばれる浚渫に要する補正予算を計上する。
- 河川氾濫の遠因となる橋脚型橋梁を撤廃し、無橋脚型へと転換する。
- 川は万人の共有物との視点に立ち、明治29年以来、見直しが行われていない慣行水利権を抜本的に見直す。
- 地下水法を制定すると共に、水源地の森林を公有化し、安全保障としての水を戦略的に確保する。
【提案3】
未来を見据えたフロンティア・エネルギーを技術開発の政策的誘導で実現し、エネルギー自給率を高めます。
- 水素、バイオ等の新エネルギーを、日本の戦略的資源として、集中的な技術開発を行う。
- 日本の風土を活かした「小水力=水車発電」設置の法的簡素化で、地産地消エネルギーを確保する。
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現在は大半の導管にステンレスを用いる原子力発電所の安全性を高めるべく、腐食に強いチタンを海水冷却部分、ニッケルクロムを高温高圧部分で使用する厳格な基準を具体的に規定する。
経世済民に根差した産業・雇用政策2
■4 「人が人のお世話をして初めて成り立つ」福祉・医療・教育・介護・観光分野を支援・育成し、21世紀型の「労働集約的産業」で社会を成熟させます。
「優しさ・確かさ・美しさ」を目指し、「人間が人間らしく生きる」政治を!
【提案1】
医療政策
無味乾燥な数字至上主義が生んだ医療崩壊を食い止め、体温を有する一人ひとりの人間と向き合った医療再生を実現します。
- 「後期高齢者医療制度」を廃止し、七五歳以上の医療費無料化を実施する。
- 診療報酬制度を根底から見直し、給与・勤務時間を始めとする医療従事者の待遇改善を促進する。
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子育て等で家庭に入った女性医師、高齢な医師が、地域基幹病院と連携したSOHO的ホームドクターとして地域医療に貢献出来る環境を推進する。※SOHO=スモールオフィス・ホームオフィス
- 無医地区と最寄りの地域基幹病院を結ぶ医療巡回バスネットワークを展開し、高齢者や子育て世代の安心・安全を確立する。
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輸血による感染の悲劇を繰り返さない為に、欧米並びにアジア諸国でも実施されている輸血用血液製剤の不活化処理を早急に全面導入する。成分分離も含めた「自己血の血液バンク」を全国展開する。
- 医療者の視点に立って、医療用材料の輸入関税を撤廃する。
- 海難審判庁に準じた医療過誤審判制度を導入し、医療現場の精神的萎縮を防ぐ。
- 日本と並ぶ食文化の歴史を誇るフランス、イタリア同様に、料理店内での全面禁煙を法制化する。
【提案2】
介護・福祉政策
介護保険制度を、利用者の視点に立って抜本的に見直します。
- 机上の空論と化した「介護保険法」を、利用者と家族、現場事業者と従事者の意見を的確に反映した上で見直す。
- 介護職員の待遇改善を早急に実現する。
- 羊頭狗肉な「障害者自立支援法」の抜本的見直しと、障害者の地域移行を「長野方式」できめ細やかに促進する。
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小学校区に最低一つの「宅幼老所」を設置し、高齢者と乳幼児が一緒に昼食を摂り、お昼寝する、地域分散型で世代分断型でない優しく確かな福祉を実現する。
【提案3】
教育・文化政策
教育こそ、より良き未来への投資です。画一的な教育制度を廃止し、自律した個々人を育む学習システムを確立します。
- 「ゆとり教育」から、切磋琢磨の「信じられる教育」への転換を図る。
- 信じられる日本の「公立学校」教育を復活し、高等学校までの少人数学級と無償化を推し進める。
- 生涯教育こそ活力の源泉、との視点に立ち、生涯学習に個人が投じた費用を税額控除対象とする。
- して良い事と悪い事の道理を体得させる「躾の時間」を、三歳児までの幼児に義務化する。
- 生まれ育った地域の歴史と日本の伝統文化・芸術を学ぶ時間を、中学校・高等学校に新設する。
- 全国津々浦々、どこでも分け隔て無く、子供が読書に親しめる環境を与えるべく、学校図書購入費は国庫負担とする。
【提案4】
ワーカーズ・コレクティブの育成
協働出資・協働経営・協働労働による公正な職場の創出こそ、脱・モダンタイムスな人間らしい地域社会の再生へと繋がります。
「協働労働の協同組合」法制化を実現する。
【提案5】
ディーセント・ワーク(Decent Work)の確立
画一的な最低賃金を改め、生活保護を上回る、業種別・地域別のきめ細かな最低賃金を策定し、働き甲斐を感じられる人間らしい仕事=ディーセント・ワークに携わる“一億総中流社会”を共創する。
- 予算的にも欧米と比較して遙かに手薄な各種の職業訓練制度を充実する。
- 日本が誇るモノ作りの現場のみならず、人が人の為に尽くす福祉・医療・教育・介護・観光の分野でも、「匠」の技術と精神を次世代へ伝承する。
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「信州きこり講座」に象徴される新・三業革命の担い手を育成する職業訓練を、国家的規模で取り組み、旧来型公共事業依存体質の地域に於ける産業構造を転換する。
北欧型社会保障実現への具体的道程
■5 すべての個人に最低生活保障=ベーシック・インカムを支給し、「年金」と「生活保護」の抜本的な統合を図る中で、役所の裁量行政のムダを省き、地域に根差し、向上心に溢れる日本の中流家庭を共創します。
「いつでも・どこでも・だれもが」参加する意欲と機会を持てる社会を!
【提案1】
「最低生活保障」(ベーシック・インカム・BI)の導入
北欧諸国で取り組みが始まっているベーシック・インカムは、生活に必要な最低限の費用を、すべての個人に無条件で支給する画期的な制度です。
- 乳幼児から高齢者まで、毎月一定の金額を一律に、一人ひとりに配当する。
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現行の社会保障給付(保険、手当、扶助)に於ける、現金給付部分(年金、生活保護、失業保険等)に関して抜本的な統合を図ると共に、障害者、母子・父子家庭には積極的加算を実施する。
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年金受給資格者には、既に4年前から新党日本が提唱する、毎月の積立実績と将来の支給金額を明確に印字する年金通帳を導入した上で、これまでの積立金額、積立期間に応じて年金支給総額を明示し、その総額を保証すると共に、一括給付か毎月のBIへの上乗せか、選択制とする。
- 裁量行政の象徴的存在の社会保険庁、各自治体の福祉事務所は役割を終える為、順次、これを廃止する。
信じられる日本の外交・安全保障政策
■6 天変地異等の困難に直面した地域へ真っ先に駆け付ける国際救助隊「サンダーバード隊」を創設。東西南北にアメリカ、中国・アジア、オセアニア、ロシアが位置する日本の“交差点外交”を確立します。
「出来る事を・出来る場所で・出来る人が・出来る限り貢献する」社会を!
【提案1】
国際救助隊「サンダーバード隊」(仮称)を創設する。
地震・津波等の天変地異、内戦や飢餓に直面した地球上の各地へいち早く駆け付け、救助活動や医療支援、住宅再建等を実施する「サンダーバード隊」(仮称)へと自衛隊を改組すべく、具体的検討を開始する。医師の中村哲氏が代表を務める「ペシャワール会」がアフガニスタン、パキスタンで実践する医療事業、水源確保事業、農業計画活動こそは、世界唯一の被爆国である日本に相応しき、まさしく世の中を治め、民の苦しみを救う「経世済民」的な国際援助の在り方。
【提案2】
外交文書公開の原則を法制化する。
あらゆる外交文書に保存義務を課し、毀棄行為に対する厳格な罰則規定を設ける。アメリカ並みに15年経過後には一般公開する。
【提案3】
各種国際機関で貢献する職員養成学校を新設し、日本での生活体験を有する国際公務員の活躍を促進する。
国際機関に勤務するアジア出身者を養成し、国際連合分担金に見合った日本の存在感を高める。
【提案4】
ドル、ユーロに続く“第三の通貨”誕生に向けて、目覚ましい経済成長を遂げ続ける「BRIC's」4カ国との具体的協議を開始する。※BRIC's=ブラジル・ロシア・インド・中国
【提案5】
アルファベットに倣い、日本主導で統一漢字体を確立し、緩やかなアジアの連帯を文字から進める。
【提案6】
2050年迄に温室効果ガスの半減を地球規模で実現すべく、世界の3割を占める中国、インドと日本の三国による数値目標を設定する。
【提案7】
アメリカ、中国・アジア、オセアニア、ロシアとの“交差点外交”を展開し、経済、ヒト、モノ、マネー、文化等の多分野で、中継拠点としての日本の持続的成熟を戦略的に構築する。