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みんなの党の公約(要約はこちら)
■T 増税の前にやるべきことがある!
−まず国会議員や官僚が身を切るべきだ−
「国民の手に政治を奪還する」とは、まず、政治家や官僚の利権・既得権益に食いつぶされている国民の貴重な税金を、本来の持ち主である国民の手に取り戻すということだ。
今、政府・与党は、税金の無駄遣いの解消や天下りの全面禁止等には手をつけないまま、なし崩し的に、財務省が主導する「消費税増税」路線を歩みつつある。
しかし、我々「みんなの党」は、「増税の前にやるべきことがあるだろう」「国民に負担を求める前に、まずは国会議員や官僚が身を切るべきだ」との国民の声に真摯に応えていく決意である。
世界一の少子高齢社会の日本で、将来的な増税を一切認めないという立場は、我々もとらない。しかし、その前に、首相をはじめとした政治家が先頭にたって、議員や公務員の削減・給与カット、天下りの禁止や「埋蔵金」の発掘、予算のゼロベースでの見直しや議員特権の廃止等に取り組むべきである。
政治には、こうしたプロセス、国民に理解を求める不断の努力が必要不可欠と考える。「みんなの党」はそれを断行する。
【ストップ!「役人天国」】
1.国家公務員の数を大幅削減し、給与もカットする
1.国家公務員を10万人削減(道州制導入と地方出先機関の廃止等。現在33万人)。
2.
給与法の抜本改正により「年功序列賃金」を見直し。給与カットを可能に。 3.公務員に原則、労働基本権を与え、代わりに身分保障をはずし民間並みのリストラを実施。
4.公務員給与を2割カット、ボーナスを3割カット。幹部職員は即時実施。
5.
公務員組合のヤミ協定、ヤミ専従等を根絶。違反者は即免職。刑事罰や個人賠償も導入。 6.公務員の退職金・年金の二重払いを差し止め。
7.
以上により、国家公務員の総人件費を3割以上カット。
2.税金のムダ遣いの元凶、官僚の天下りを全面禁止する
1.
「わたり」あっせん、「各省庁個別あっせん」の即時全面禁止。違反には刑事罰を導入。 2.人材バンク(官民人材交流センター)を時限的に廃止。
3.
「早期勧奨退職慣行」を撤廃し、定年まで働ける(その代わり、給与の大幅ダウンもある)人事制度を確立。 4.天下り官僚OBへの更なる退職金払いの差し止め。
3.予算をゼロベースで見直し、「埋蔵金」(30兆円)を1円残らず発掘する(後掲)
1.予算(一般会計+特別会計=207兆円)を抜本的に組み替え。
2.埋蔵金御三家(財政投融資、労働保険、外為特別会計)の剰余金、準備金をはじめ特別会計、独立行政法人の資産・負債差額(各100兆円、15兆円)を徹底精査。
3.国有財産や政府株を売却。
4.独立行政法人は原則廃止・民営化し、公益法人を抜本改革する
1.
天下りの温床となっている独立行政法人は原則廃止または民営化。
2.
政策投資銀行、商工中金は、経済危機克服後、完全民営化。公的金融機能は、日本政策金融公庫に一元化。経営陣はすべて金融のプロとし、天下りは排除。
3.
郵政民営化の基本的骨格は維持。そのメリットを国民に実感してもらうためにも、300兆円にものぼる郵貯・簡保資金を民間市場に流す仕組みや、早期の上場、株式売却益の計上に向けて作業を促進。
4.公益法人の必要性をゼロベースで見直し。
5.官製談合を撲滅し、随意契約・指名競争入札を廃止・監視強化する
1.
天下り先での談合防止のため「官製談合防止法」を強化(官僚OBへの適用対象の拡大等)。 2.公正取引委員会の官製談合に係る権限を強化。
3.
随意契約・指名競争入札の一般競争入札への原則転換。やむを得ず行う場合、その理由、契約相手方における天下りの実態等の情報公開を義務づけ。
6.09年度補正予算の執行を停止し、抜本組み替えを行う
4兆円超の基金拠出(「新埋蔵金」)、3兆円の「ハコモノ」(建築物)予算、3兆円の天下り法人への支出、「合併施行方式」による無駄な道路予算等のバラマキ執行を停止し、景気刺激、将来投資のための予算に組み替え。
7.上記の行財政改革を早急に実現するため、官邸に「霞が関改革会議」を設置する。
首相のリーダーシップで、政府全体の行財政改革を省庁横断的に行うため、官邸に首相を議長とする「霞が関改革会議」を置き、専任の大臣が担当。
【ストップ!「議員天国」】 1.国会議員の数を大幅削減し、給与をカットする
1.
衆議院議員は300人(180減)、参議院議員は100人(142減)に。参議院には都道府県知事等地方を代表する議席枠を創設。将来的には憲法改正時に衆参統合による一院制を実現。
2.国会議員給与を3割、ボーナスを5割カット。
2.議員特権を廃止する
1.無料パス(JR、民営鉄道、バス)、無料航空券を廃止。
2.
衆参議員宿舎を売却。 3.議員年金を完全廃止(現行は在職10年超の議員には選択制で年金を存続)。
3.政治家個人への企業・団体献金(政治腐敗の元凶)を即時全面禁止する
1.
政党支部や政治団体を通じた政治家個人への企業・団体献金を即時全面禁止(税金で政党助成金を導入した時の国民との約束を履行)。「献金」だけでなく、政治資金パーティーを通じての企業・団体献金も即時禁止。
2.政党本部(政治資金団体を含む。)への企業・団体献金は一年以内に禁止。
3.
個人献金を促進するため、小口献金を中心に全額所得税額控除制度を設けるとともに、インターネットを活用したクレジットカードによる「ワンクリック献金」を実現。
4.政治家の世襲を制限する
1.配偶者ならびに三等親以内の親族が、同一選挙区で連続して立候補することを禁止。
2.
政治資金管理団体や政党支部の相続(代表者名義の上記親族への変更)も禁止。
5.政党の民主的運営や透明性を確保する
上記目的を達成するため「政党法」を制定し、政党助成金等の上場企業並みの情報公開、候補者選定における公募や予備選挙等を義務づけ。
【政治主導で国民が主役の政治にする】 1.国民の代表者たる首相を中心に政治主導で国家戦略を策定する
1.
官邸に首相を議長とする「国家戦略会議」を設置(「経済財政諮問会議」は廃止)。
2.
官邸に国家戦略スタッフやポリティカルアポインティー(政治任用)として政治家、民間人等を100人以上登用。
3.
与党と内閣の要職を兼務させ、内閣(国家)の意思決定過程を一元化。
2.内閣人事局(官邸)が幹部人事を掌握し、総合職を一括採用する
1.
人事局のトップは民間人(外部人材)とし、人事エキスパートを多数登用。 2.政治主導確保のため幹部(部長、審議官以上)人事を首相や官房長官が一元管理。
3.
総合職の一括採用等で「オールジャパン」の意識を持った官僚を養成(縦割り行政の排除)。
4.
幹部官僚は一旦退職。特別職として時限採用し、時の内閣の政策を忠実に遂行。 5.幹部官僚の政策失敗に関する責任追求の仕組みを構築。
3.内閣予算局(官邸)が予算編成権(カネ)を掌握する
1.
財務省から予算査定、財政投融資、税制企画立案業務等を分離し、官邸に「内閣予算局」を置き、政治主導の予算編成を実施。予算をゼロベースで見直し。
2.
社会保険庁を解体し、徴収部門を国税庁と統合し「歳入庁」を設置。税と社会保険料の徴収率向上と人員減の一石二鳥を実現。
4.政治主導の枠組みを確立する
1.大臣が、副大臣、政務官、補佐スタッフ等を直接任命し、「大臣チーム」として省庁を運営。
2.
国会議員のスタッフ機能を拡充し、立法・政策立案能力を強化(財源は議員定数削減の一部を充当)。
3.
「政」と「官」の接触(官僚による根回し、政治家からの個別案件要請等)の厳格なルール化。
4.
国会に日本版GAO(米国会計検査院)を創設(将来的には憲法改正時に会計検査院を移行)。第三者の立場から徹底的に行政のムダ遣いを監査。
5.行政を情報公開で「ガラス張り」にする
1.
政治・行政の透明化を図り、国民の信頼を回復するため、官邸に「情報公開局」を設置し、政治・行政を「ガラス張り」に。自民党政権下の意図的に秘匿された情報や「隠し財源」等を明らかに。
2.国の会計に複式簿記などの企業会計手法を導入し、行政評価と連動させる等公会計制度改革を推進。
■U. 生活重視の当たり前の政治を実現する!
政治家や官僚が食いつぶしている税金を国民の手に取り戻し、そのお金を国民の生活、すなわち、医療や介護、年金、子育て支援等に充てる。我々「みんなの党」は、そういった「生活重視」の「当たり前の政治」を実現したいと考えている。
今や、日本は、世界一の少子高齢社会となった。これから、社会保障等にかかるお金は莫大なものになる。加えて、この分野における政治の機能不全や数々の官僚の不祥事(「消えた年金記録」問題等)により、国民は、その将来に大いなる不安を抱えている。
この国民の深刻な「生活不安」を払拭し、この日本という国が今後とも活力ある国であり続けるために、我々「みんなの党」は、「生活重視」を最優先に、全力で取り組んでいく決意である。
もちろん、現下の緊急課題である、世界同時不況下での我が国経済の建て直し、すなわち、景気を回復させ雇用・失業対策に万全を期していくことは、当然のことである。
「みんなの党」は、以下の経済成長戦略や物価安定目標の策定等により、10年間で所得を5割アップさせることを目標とする。
【経済成長戦略で雇用を増やす】 1.未来を切り拓く「経済成長戦略」を遂行する
1.
産業構造を従来型から高付加価値型へ転換。ヒト、モノといった生産要素を、予算、税制等でバイオ、エレクトロニクス、新素材、環境、エネルギー等の将来成長分野へシフト。
2.
一方で、地域密着型(地場)産業(医療・介護、福祉、子育て、家事支援、教育、農業等)を規制改革、税制等で創出。また、地域を支える中小企業の活性化、競争力向上を支援するため、「中小企業憲章」及びそれに基づく「中小企業条例」を制定。
3.
グリーン・グロース(「緑の成長」=環境制約による成長)を実現。風力、太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギーの利用促進、省エネ技術への投資、排出量取引市場の創設等により、日本の温室効果ガス排出量の削減目標の達成をテコとし「緑の成長」を促進。特に電気自動車の開発に重点。
4.
成長しつつある「30億人のアジア市場」を「国内市場」「内需」とする消費拡大を実現。車・電機・機械だけに頼る単純なモノづくり信仰から脱却。これまで内需型産業とされていた流通(コンビニ、専門店)、物流(宅配便)、教育(学習塾)、福祉(高齢者介護、老人ホーム)、農業、食品等の海外進出・輸出を強力に支援。同時に、医療(高度医療・高級健康診断)、大学、観光などでアジアからの顧客を誘致し、少子化のハンディキャップを克服
5.物価安定目標を設定し、危機脱出後の成長軌道を確保。 6.1500兆円の個人金融資産を活用(贈与税の軽減、寄附税制の拡充等)。
7.
租税特別措置(5兆円)を抜本的に見直し、それを財源として法人税を減税(赤字企業の損失繰越期間の延長、繰戻還付の拡充を含む)。
8.
「全額税額控除」の導入等寄附税制の拡充等によりNPO活動等の公益活動を活性化。
9.
高速道路料金については、人気取りにすぎない「高速道路無料化」や「1000円乗り放題」ではなく、持続可能な、かつ環境にも配慮した、メリハリのある料金体系(混雑区間・時は高く、その他区間・時は安く等)を構築。天下り利権のため高価格になっているETCは民間解放して低価格化。
2.格差を固定しない「頑張れば報われる」雇用・失業対策を実現する
1.原則として全ての労働者(非正規を含む)に雇用保険を適用。
2.
同一労働同一待遇(賃金等)や正規・非正規社員間の流動性を確保。
3.
雇用保険と生活保護の隙間を埋める新たなセーフティーネットを構築。雇用保険が切れた長期失業者、非正規労働者等を対象に職業訓練を実施。その間の生活支援手当の給付、医療保険の負担軽減策、住宅確保支援を実施。
4.日雇い派遣、スポット派遣等は原則廃止。製造業への労働者派遣については、労働者のニーズや産業実態等を精査し、その見直しについて一年以内に結論を出し法制化。
5.
景気や中小企業の経営状況を見極めながら、最低賃金を経済成長により段階的にアップ(将来的には全国平均で時給1000円を目標)。残業割増率を先進国並みに引き上げ、サービス残業の取締りを強化(雇用拡大と子育て支援にも効果)。
6.ハローワークを原則民間開放。民間の職業紹介・訓練への助成を拡充。
【「百年安心」のセーフティーネットを構築し、生活崩壊をくい止める】
1.病院崩壊、老人ホーム崩壊、年金崩壊を防ぐ
(医療・介護)
1.
後期高齢者医療制度は廃止し、早期に医療保険を一元化。それまでの間は、サラリーマンOBは被用者保険で面倒をみる「突き抜け方式」を検討。国民健保には一定の財政支援。
2.
医師・看護師不足や救急車たらい回し等への対策を強化(救急、周産期、外科等に従事する医師の待遇改善、医学部定員増、医師の地域・診療科偏在の是正、女医の復帰支援策等)。
3.介護士処遇の抜本改善(月給15万円からの脱却)等介護現場を建て直し。
(年金)
1.年金記録問題を二年以内に解消
2.
基礎年金部分は徴収制度を抜本改革(既出・歳入庁の設置)し、現行給付水準を維持。将来的に年金制度を一元化(誰もがどんな職業・立場でも同じ負担で同じ給付を保証)。
3.「社会保障個人口座」と「電子通帳」(後掲)で「安心の年金」。納付履歴と将来の給付額を明記。
4.
年金積立金の運用は民営化。年金積立金管理運用独立行政法人は廃止。
2.子育て支援を国政の中心にすえる
1.
子育て手当を欧州並みに(2万円〜3万円/人・月)。義務教育期間まで支給。
2.
子育てしながら働ける環境づくり(待機児童ゼロ、保育ママ・病児・一時保育の拡充、育児休暇取得の円滑化、職場の意識改革等)。
3.
幼児医療の無償化(若年層の負担軽減)。 4.高校、専門学校、大学等の高等教育への奨学金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用等。)
3.社会保障口座を創設する
1.
税金と社会保険料をあわせた「社会保障個人口座」を開設し、「社会保障電子通帳」を交付。医療・介護、年金等の負担と給付の関係を明確化。また、その個人口座を使い、個人の選択による自前のセーフティーネット構築(「お好みメニュー」)を可能に。
2.これにともない、所得の捕捉を公平に行うため、税、社会保険料を通じた、共通の番号制度を導入。
4.社会的弱者に配慮した所得再分配を強化する
低所得者層への「給付つき税額控除方式」の導入、「生活保護の母子加算」の復活、「障害者の一割負担」の廃止等「社会的弱者」への施策を強化。
その財源として、人定控除の見直しや高額所得者への課税強化(所得税、相続税等)を検討。
生活保護制度の不備・不公平、年金制度との不整合等の問題を段階的に解消し、最終的には、基礎年金や生活保護を統合した「ミニマムインカム」を導入。
【引き出し(選択肢)の多い教育を実現する】 1.国の役割は最低限の教育水準の維持に限定する
教育は現場の市町村、学校現場に任せることを基本。
2.「ゆとり」が「放縦」とならないよう基礎教育・公教育を充実させる
1.教育の機会均等のためにも、公教育の建て直しを充実。
2.
少人数・体験・個性重視の教育を実現。 3.手に職を持つ教育、生き抜く教育のため、芸術・文化・スポーツ等を重視。 4.大学入試を、上記にあわせ抜本改革。
5.教員の質と数を充実。いじめや不登校等の問題に対処するスクールカウンセラーも全校配置。
6.
親の貧富で教育格差が広がらない環境整備。高校、専門学校、大学等の高等教育への奨学金制度の拡充(出世払い・返済不要型の活用等。既出)
3.学校を地域社会に開放する
学校を地域社会の核に。学校経営も保護者、住民、教育専門家等を入れた運営委員会で実施。
■V.「地域主権型道州制」の導入で格差を是正する!
今の日本は、官僚が全国を画一的に支配する中央集権体制となっている。地方の個性や多様性は無視され、地方は衰退していく一方である。
我々「みんなの党」は、「脱中央集権」を図り、「地域主権型道州制」を我が国の「新しい国のかたち」とする。地方を元気にするには、国民に一番身近な地域が政治の主体となり、地域住民のための政治を行うことが不可欠である。東京の霞が関で仕事をしている官僚に、地域のことはわからないし関心もないのだ。
この「新しい国のかたち」の下では、国・中央省庁が行っている仕事の多くは基礎自治体に移譲され、中央省庁は必然的に解体・再編される。また、基礎自治体の行っている仕事の一部は民間のNPOなどに委ねられる。その上で、道州は、基礎自治体では対応できないインフラ整備、災害対策等の広域行政を担う。
我々「みんなの党」は、今後7年以内に、この「地域主権型道州制」の導入を目指す。
1.地方自治体へ3ゲン(権限・財源・人間)を移譲し、地域のことは地域で決める
1.
各省庁の「ひも付き補助金」(19兆円)と「地方交付税」(16兆円)を廃止し、それに見合う財源を地方自治体に移譲。その第一歩として10年度には国と地方の税源配分5:5に。その後、順次、権限移譲に伴い地方配分比率を嵩上げ。
2.地方交付税の廃止にともない、国主導ではない自治体間の財政調整の仕組みを法制化。
3.
国の直轄事業は段階的に縮小・廃止し、地方に移管。地方の負担金は、10年度から維持管理費負担金を廃止し、本体部分も直轄事業の地方移管等にともない廃止。
4.
地方自治体が行う事務に対する国の「義務付け・枠付け」を廃止し、自主立法権、課税自主権、住民参加等を充実し地方政府を確立。
5.
以上の地方分権改革の進め方については、国と地方自治体との協議(自治体からの提案権を含む。)等の法的枠組みを設け、そこで具体的に決定。その一環として、地方公務員制度改革も、国家公務員に準じて、地方自治体主導で推進。
2.新たな「国のかたち」=地域主権型道州制を導入し、霞が関は解体・再編する
1.
7年以内に「地域主権型道州制」に移行。そのため、内閣に道州制担当専任大臣を設置し、道州制の理念、実現までの工程表、地方の代表も参加した遂行機関の設置等を明記した「道州制基本法」を10年度中に制定。
2.
国の中央省庁の役割は、外交・安全保障、通貨、マクロ経済、社会保障のナショナルミニマム等に限定し、大幅に縮小・再編。地方出先機関は一部(徴税、海上保安等)を除いて先行的に移管又は廃止。
3.上記にともない、消費税、法人税等の税財源、国の資産・負債を再編成。消費税は地方の基幹・安定財源とする。
3.平成の農地改革で農業を地域の基幹ビジネスにし、食糧自給率を向上させる
1.
米の減反政策(生産調整)を段階的に廃止するとともに、農地転用規制(「ゾーニング」=土地利用規制の導入等)を徹底、耕作放棄地の有効活用を図る仕組みを確立。
2.
それに伴う米価下落の激変緩和のために、農業を継続する意欲のある者に直接支払い制度を創設。
3.
米価下げによる需要(国内・輸出)拡大と、規模拡大等により農家の収益性を向上。
4.
株式会社による農地取得、農協改革等で新規参入を促進。「マーケット型農業」を育成(成功事例の集積、パターン化と応用等)。
4.地域の創意工夫で地場産業を振興する(既出)
1.
積極的な規制改革、税制改正で、地域密着型産業(医療・介護、福祉、子育て・家事支援、教育、農業等)を創出。
2.
地域を支える中小企業の活性化、競争力向上を支援。このため「中小企業憲章」及びそれに基づく中小企業条例を制定。
■W.
「志高い外交」で国際的に名誉ある地位を!
深刻な国際経済危機、米国オバマ政権の誕生、中国等新興国の台頭、北朝 鮮の核・ミサイル、拉致問題等々と、日本が直面する国際環境は厳しく、かつ、大きく変貌しつつある。
こうした中で、日本は、「唯一の被爆国」という原点に立ち返って、また、「アジアの中の日本」という認識に立脚し、「核廃絶」「世界平和」に向けて、持てる力をフルに活用し、国際社会において主導的役割を果たしていくべきである。
また、政治の最大の責務は、国民の生命・財産を守る、国土を守ることにある。そのためには、日米同盟を基軸にしながら、我が国への脅威、急迫不正の侵害に対しては、万全の体制で臨むべきだ。
我々「みんなの党」は、現状追認に甘んじず、日本の国益という観点から、米国をはじめとした国際社会にも言うべき事は言いながら、「志高い」外交・安全保障政策を展開していきたいと考えている。
1.我が国の国民と国土は、とことん守る
1.相互信頼に基づく日米安保体制を基盤(米軍再編への協力等を含む)。
2.
ただし、対等な同盟関係という立場から、地位協定や「思いやり予算」の見直し、沖縄の米軍基地負担軽減等の面で、米国に言うべき事は言い、求めるべきことは要求。
3.
急迫不正の侵害に対する自衛権の行使、テロやミサイル、海賊等新しい多様な脅威に対する備えには万全。
2.「アジアの中の日本」を重視した外交を展開する
1.中国、韓国、アセアン、米国、豪州、インド等を含むアジア太平洋地域内で、経済、エネルギー、環境、安全保障各分野での協力を促進。
2.
アジアを一つの市場とみなし、国内市場と一体化して域内経済を活性化。「サムライボンド」(「円建て債」)の活用による域内インフラ、物流等の整備。
3.
アジアの通貨防衛、為替安定を図るため、アジア版通貨基金構想を推進。
4.
北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題については、米国、中国、韓国と連携し、臨機応変に経済制裁措置を活用しながら、交渉で解決。
3.地球規模の課題にも積極的な役割を果たす
1.
地球環境問題、食糧危機、水不足、教育、医療・福祉、貧困撲滅等の分野で、人的・技術的・資金的に貢献(「ソフトパワー」で貢献)。そのために、ODA(政府開発援助)を戦略的に運用。
2.
地球環境問題で我が国が主導的役割を果たすため、日本の温室効果ガスの削減目標を、中期(2020年)▲25%、長期(2050年)▲80%に設定(90年比)。今年末のCOP15に向け、米国はもちろん、中国、インド等の新興国、発展途上国も参加した実効的な排出削減メカニズムを構築。
3.唯一の被爆国として「核廃絶」の先頭に立ち、「核軍縮」や「核不拡散」に主導的役割。広島、長崎で世界軍縮会議を開催。
4.
イラク戦争等の反省に基づき、自衛隊の海外派遣については、しっかりとした原理原則を定める法律を策定。すなわち、国連等の国際的枠組みの下で、平和活動や災害救助、人道・復興支援を中心に積極的に参画。ただし、海外での武力行使や米国追従の(自衛戦争への)自衛隊派遣は行わない。
5.国連改革によって、安全保障理事会の常任理事国入りを実現。
■X. 埋蔵金30兆円で財源はしっかり手当てする!
政府・与党は数年前、特別会計等に眠る「利益剰余金」「積立金」等の資金、すなわち「埋蔵金」について、「江戸城埋蔵金伝説のたぐい」、「まゆつば」ものとして、その存在や使用を一切否定していた。
しかし、我々を含む各方面からの指摘にたえきれず、結局、ここ数年間で30兆円もの「埋蔵金」を、政策経費や借金返済に使用することを認めたのである。ただ、その使い方は、財務省をはじめとした霞が関が認めたものだけを、渋々出してきた「小出し・後出し」にすぎない。
そこで今、我々は、この「埋蔵金」について「まだあるだろう」と強く政府・与党に迫っている。そうすると、また「江戸城埋蔵金伝説のたぐい」と反論してくる。国民の皆さんは、一体、どちらを信じるだろうか?
単なる抽象論、一般論での応酬には意味がない。したがって、我々「みんなの党」は、以下に、「埋蔵金」を含む「財源論」を具体的に提示した。もちろん、政権内にいない我々にはデータへのアクセス等で様々な制約がある。しかし、「増税の前にやるべきことがある」。「埋蔵金」すなわち「官僚のへそくり」を、一円残らず掘り出さないと国民の納得は絶対に得られない、と「みんなの党」は考えている。
1.今後3年間は「集中改革期間」(ムダ遣い解消期間)で増税はしない
1.
特別会計や独立行政法人の埋蔵金(剰余金等)の発掘(20兆円)、さらには予算のゼロベースでの見直しや税金のムダ遣い一掃(天下り禁止等)、国有財産・政府株の売却、公務員人件費削減等(10兆円)で財源を捻出。
2.上記で捻出した、少なくとも30兆円の資金を「改革の果実還元」基金に一括計上し、計画的に財源として充当。
2.その後の恒久財源については要検討
1.
「集中改革期間」における、税金のムダ遣い解消等の達成度を国民とともに厳しく精査の上、「生活崩壊」対応や社会保障の財源のあり方を、所得税、消費税、相続税等を含め検討。
2.ガソリンの暫定税率は一般財源化に伴い撤廃した上で、「環境税」に組み替え。 3.寄附金の税額控除制度の大幅拡充により国民の浄財を活用。
3.新たな財政規律のルールを導入する
1.
国の純債務残高(277兆円・06年度末)の対GDP比(55%)を、経済危機を克服した後、5年間で50%以下にすることを目標。
2.
基礎的財政収支のバランスを10年後に達成。
【財源論(今後3年間)】 総額 30兆円+α
1.特別会計 20兆円+α
・外為 2兆円×3(フロー) 6兆+(α)手仕舞い(償還)分 ・財融 1.3兆円×3(フロー)
6.5兆円−3兆円=3.5兆円(ストック)のうち2.5兆円 6.5兆円 ・労働 3兆円(ストック) 5.6兆円
2兆円(責任準備金8兆円の見直し) 0.2兆円×3(繰入れ停止) ・エネルギー 節約 1兆円 ・自賠責 民営化 1兆円
・貿易再保険 民営化 0.5兆円 ・空港 地方移管 剰余金 1兆円
2.独立行政法人 3兆円
(資産負債差額15兆円の20%)
3.予算の無駄遣い解消(事業仕訳) 2兆円+α(可能性大) (事業・事務費11兆円の20%)
4.政府株売却(転換国債等の手法で売却) 2.5兆円+α ・JT 2兆円 ・道路会社 0.5兆円 ・
(政投銀1.3兆円・商工中金0.4兆円・郵政5兆円・空港地下鉄株0.4兆円)
5.国有財産売却 0.5兆円(独法資産は2.に計上)
6.人件費削減 1兆円(定員削減と給与・手当減)
7.道路特定財源の一般財源化(国の分) 3.3兆円(暫定税率は環境税に組み替え)
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