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 選挙無効訴訟 国親敗訴(16/12/31台湾の声)
京都大学が李登輝氏を門前払い(16/12/31台湾の声)
【李登輝さん、ようこそ】奉迎日時・集合地点(16/12/30

李登輝氏が金沢へ 万歳叫ぶ日本人ファン(16/12/29自由時報)

日本各メディア、李登輝前総統来日を報道(16/12/27台湾の声)
<李登輝氏来日>李氏はビザに「感激」(16/12/22毎日)
李前総統にビザ発給(16/12/21時事通信)
李登輝氏、年内にも来日(16/12/16産経新聞)
【選挙結果】親中国派が過半数獲得(16/12/11)
台湾国民党の連主席側弁護団、陳氏の当選無効訴訟で上訴(16/11/28)
李登輝氏はかま姿 台湾(16/11/17)
台湾史と中国史が分割 台湾で歴史教科書論争(16/11/17)
台湾観光客ビザ免除 愛知万博に誘致 政府方針3月から(16/11/14)
「台湾地位未定論」が歴史教科書に
台湾高等法院、陳氏の当選を認定
台湾とバヌアツ共和国が国交締結
台湾が新潟県に見舞金(16/10/30)
国際社会は台湾に不公平 陳総統、石原知事と会談 (16/10/28)
台湾で石原知事 豪華列車で観光地を視察(16/10/26)
言語平等:中国語「国語」独尊状態是正へ(16/10/20)

高校歴史:台湾史の比率を強化(16/10/19)
京都府議会日華親善議員懇話会が「日台」に(16/10/13)
日本の「普通の国」化を台湾が歓迎(16/10/4)
陳大統領:台湾の国連加盟を訴える(16/9/16)
陳大統領/台湾人にノービザ適用を(16/9/14)
日本時代の建築保存に高雄市が意欲(16/9/13)
帝冠様式も歴史遺産―旧高雄市役所(16/9/9)
世論調査:台湾が中華民国を上回る(16/9/7)
台湾独立建国聯盟黄昭堂主席夫人・謝蓮治氏逝去(16/9/6)
日本のドラマを台湾語で(16/8/29)
李登輝氏、観光の家族旅行で来日の意向(16/8/26)
駐日記者会が「台湾」と正名(16/8/7)
台湾語番組は高視聴率(16/8/6)

日華資料センターが「台湾資料センター」に名称変更(16/8/1)
許信良「台湾民主学校」開校(16/7/26)
新政党 「新台湾党」成立(16/7/5)
台湾「高砂義勇兵」慰霊碑“撤去”の危機(16/7/4)
世論調査、民進党支持率が国親支持率を上回る(16/6/11)
陳水扁大統領が就任(16/5/20)
WHO台湾参加否決、日米は賛成(16/5/18)
台北MRTで原住民言語アナウンスを(16/4/28)
陳総統が銃撃され負傷 当選阻止狙ったテロか(16/3/19)
台湾を北から南まで200万人が手をつなぐ(16/2/29)

児玉総督・後藤長官の銅像が再びー国立台湾博物館(16/2/23)
台湾正名デモ大成功(15/9/6)
「僕は中国人じゃない」若者世代に意識変化−台湾(15/9/3)
台湾が新旅券を発行 表紙に「TAIWAN」の表記(15/9/2)
東京で511正名運動デモ行なわれる(5/11)
「中国」から「台湾」へ 広がる「正名運動」(2/11)
「日本李登輝友の会設立大会」…(14/12/16)
「正名運動デモ」…(14/5/11)

 

選挙無効訴訟 国親敗訴(16/12/31台湾の声)

 国民党と親民党が訴えていた選挙無効訴訟の判決が30日、高等法院で言い渡され、国親両党の敗訴が確定した。

 国親両党は、大統領(総統)選挙投票日前日の3月19日に陳水扁大統領候補が銃撃されたにもかかわらず選挙を中止や延期しなかったこと、大統領選挙と同じ日に国民投票を行ったこと、などを理由に選挙自体の無効を訴えていた。高等法院は、これらに違法性はないとして、選挙は無効という訴えを認めなかった。

 高等法院の温耀源裁判長は「大多数の有権者が選挙権を行使し、しかも開票後、開票結果が明らかになってから問題にされたので、選挙権の行使と必然的な関連性がない」と指摘している。

 11月4日の「当選無効訴訟」敗訴に続いて、「選挙無効訴訟」でも敗訴した国親両党はこの判決を不服として上告する。

 台湾総統府では、判決結果を尊重し受け入れるよう呼びかけている。

 

】京都大学が李登輝氏を門前払い(16/12/31台湾の声)

台湾のテレビ局TVBSの報道によると、李登輝氏は本31日、予定通り母校である京都大学を訪問しようとしたところ、同大学は中国の圧力に屈し、門前払いを行なった。そのため李登輝氏は、校門から10メートル離れた場所から母校を眺めただけで、引き返さざるを得なかった。
今日になっての突然の門前払いについて大学側は、自治法によって警察官は構内に入れず、李氏の安全確保に問題があるため、などと説明した。

 

【李登輝さん、ようこそ】奉迎日時・集合地点(16/12/30

27日(月) 18時00分 名古屋空港国際線到着ロビー1F
29日(水) 11時20分 金沢駅改札口
31日(金) 08時50分 京都駅・八条口
1月2日(日)15時    関西空港駅 改札口
 
(「台湾の声」より転載)
 今回のご来日が観光目的のプライベートなことに鑑み、みだりに握手を求めたり、ご著書にサインを求めるなどして、李登輝前総統やご家族を困らせるようなことにならないよう、粛々と、しかし熱烈に歓迎したいと考えています。
 また、いちばん怖いのは、奉迎に紛れてテロ行為が起こることです。それを誘発しないよう空港と駅での奉迎を基本とし、歓迎会などは開きません。
 さらに、ご宿泊のホテルのロビーなど、警備に支障が出る恐れのあるところでの歓迎も控えます。皆様のご協力をお願いいたします。

 

李登輝氏が金沢へ 万歳叫ぶ日本人ファン(16/12/29自由時報)

台湾前総統の李登輝氏とその家族は29日、愛知県名古屋市から電車に乗り、12時前には石川県金沢市に到着した。金沢駅で日本人の群衆300人以上の歓迎を受けたあと、車で金沢市内の「郷土偉人館」、日本三大名園の一つである「兼六園」をまわった。そして大樋陶芸美術館も訪れ、日本の友人に贈るため、自ら茶碗を作った。夕方には和倉温泉に着き、宿泊先の高級旅館「加賀屋」に入った。

金沢駅に到着した李氏ら一行は、各地から集まった300人以上の李登輝ファンに手を振って挨拶した。歓迎の人々は声高々に「李先生万歳」「台湾万歳」を叫んだ。日本側の警備人員やマスコミの記者も200人を超え、駅構内はごった返した。

駅を出た李氏は、そのまま市内の「郷土偉人館」を訪れ、台湾人の尊敬を集める八田与一氏を含む、金沢出身の偉人に関連する展示を見学した。李氏は「せっかくの展示なのに残念なのは、八田氏の資料が少ないこと。台湾は資料を提供できるので、この方面でさらに交流を行いたい」と述べた。

「郷土偉人館」の前でも民衆の歓迎があった。その中で「スーパー李登輝ファン」と自称する森口喜康氏は、李氏の著書『武士道解題』を片手にしながら、「李登輝氏が何時に来られるのかわからなかったので、朝8時から待っていた」と語る。李氏が現地を離れようとすると、森口氏は道路を隔てて「また日本へ来てください」と叫んだ。李氏も笑顔で、「はい、はい」と日本語で答えた。
李氏は昼食休憩後の午後二時半、大雨の降る「兼六園」に到着した。60数名の現地や台湾の記者は李氏夫妻を取り囲み、石川県が動員した警備人員はなす術を失った。台湾のあるインターネットメディアの記者は、押されて高価な撮影機のレンズが壊され、現地メディアの記者も押し倒された。
今日の金沢に気温は2度。李氏夫妻は寒風の刺す「兼六園」でも疲れた様子を見せず、とても楽しそうに笑っていた。記者から「寒いですか」と問われた李氏は「大丈夫」。そして「初めて金沢へ来たよ」と答えた。
台湾メディアの「突撃精神」は、日本の記者や警備人員を驚かせている。三年前に李氏が大阪を訪れたときの「李登輝狂想曲」の再現だ。ある日本人記者は、「こうした場面で、日本人はかなわない」と言っていた。

大雨のため金沢城の見学を取り止めた李氏は、著名な大樋陶芸美術館を参観、名陶芸家の大樋年雄氏の手ほどきで、10数個の茶碗を自身で製作、それぞれに「誠」「和」「無」などの文字と「登輝」の名を書き入れた。李氏によると、それらは日本の友人に贈るもので、そのうち「誠」の字を入れたものは石原慎太郎東京都知事に贈るという。

李氏は29日夜、家族と加賀屋で温泉に入り、明日午前には八田与一氏の生家を訪れ、金沢市内を観光した後、名古屋に戻る予定だ。

 

日本各メディア、李登輝前総統来日を報道(16/12/27台湾の声)

大きな被害が判明したインド洋大津波、ウクライナ大統領選、中国の国防白書発表、報道自粛要請などが重なった中で、これだけの報道が行われたことは、日台関係の潜在的な重要性、日本国民と台湾国民の絆の強さを感じさせるものであった。

ただ、報道の用語面で、日本での台湾報道に改善の余地があることが、再度まざまざと感じられた。たとえば、台湾人を「華僑」と呼んだり、2日に「タイペイ」(「たいほく」のこと)に帰国するという報道が多く見られた。朝日新聞は相変わらず李前大統領の名前に中国語でルビを振っている。これは外来支配者の言語を押付ける「帝国主義的蹂躙」ではないのか?またテレビニュースでは李登輝前大統領が「シェイシェイ」と言って感謝したとあるが、普段、李前大統領は台湾語で「せーせー」と言っており。明らかに「シェイシェイ」という発音とは異なっている。台湾人は中国語を話しているのではないかという先入観、ないしは、日本人の中国幻想からこのような傾向があるのだろう。地名・人名の呼び方については、おそらく各社で内部的な基準があるのだろうが、将来の改善に向け努力すべきである。

評価に値するのは、中日新聞、日経新聞が台湾旗について言及している点である。また産経ウェブに掲載された共同通信の機内同行記者による記事が、李登輝前大統領の台湾語での心からの言葉「ホアヒー(うれしい)」に注目している点である。後者について紙面に掲載されなかったのは非常に惜しい。このような観察力のある報道が台湾の進む方向を日本の読者に伝えるのである。

なお、奉迎現場には、これまで本誌で報道したほかに、インターネット掲示板「2ちゃんねる」からも参加者が相次いだ。大阪台湾同郷会やその他諸団体も参加し、広範な日本人および在日台湾人が老若問わず李前大統領の来日を歓迎していることが伝わった。

 

<李登輝氏来日>李氏はビザに「感激」(16/12/22毎日)

 台湾の李登輝前総統は21日、日本政府がビザを発給したことについて「非常に喜んでいます」と述べるとともに、発給が予定より1日早かったことには「感激している」と語った。

 

李前総統にビザ発給(16/12/21時事通信)

 政府は21日午前、年末年始に観光目的での訪日を希望している台湾の李登輝前総統に対し、台北の交流協会を通じて15日間の短期滞在ビザ(査証)を発給した。訪日は家族旅行が目的で政治的性格はないと判断したためだが、李氏を「台湾独立の総代表」と敵視し、ビザ発給中止を求めていた中国が反発を強めるのは必至だ。
 李氏の来日は、2001年4月に岡山県倉敷市での心臓疾患治療を目的に訪日して以来。今回、李氏は家族とともに27日に来日、名古屋、金沢、京都などを観光旅行し、来年1月2日に離日する予定。訪日の打診を受け政府は今月15日、「一市民が観光目的で来日するのを断る理由がない」(町村信孝外相)としてビザ発給の方針を決め、李氏側に伝えていた。

 

李登輝氏、年内にも来日(16/12/16産経新聞)

 政府は十五日、台湾の李登輝前総統の来日を認め、中国政府に通告した。中国側は不満を表明したもようだが、政府の決定で十二月末にも来日が実現する見通しだ。
 李前総統は今年九月下旬に訪日したいとの意向を示していた。しかし、今月行われた台湾の立法委員選挙(総選挙)が予定されていたため、「選挙運動に利用される可能性がある」(外務省筋)として、日本政府は査証発給を留保していた。

 李氏の訪日をめぐっては、平成十三年に森喜朗首相(当時)が、医療目的とする李氏の訪日を人道上の見地から許可。李氏は同年四月下旬に訪日し、岡山県倉敷市の病院で、心臓の検査を受けた。今回訪日が実現すれば三年ぶり。

 国会でも、民主党の「日本・台湾安保経済研究会」が、李氏の訪日実現や台湾の世界貿易機関(WTO)加盟支持を柱とした決議を採択するなど、与野党で訪日実現を求める声が強まっていた。

【選挙結果】親中国派が過半数獲得(16/12/11)

 12月11日に行われた台湾立法委員(国会議員)選挙では、台湾派が票を集めたものの力及ばず、また選挙戦略に失敗して候補者が票を食い合ったことが重なり、1議席の増加に留まり、親中国派に議席の過半数を許した形となった。

【選挙結果】

政党名 得票率 前回 当選者数 前回
民主進歩党 37.98 33.4 89(+2) 87
台湾団結連盟 8.28 7.8 12(‐1) 13
中国国民党 34.9 28.6 79(+11) 68
親民党 14.78 18.6 34(‐12) 46
新党 0.13 2.6 1 1
無党団結連盟 3.86   6(+6) -
無所属     4(‐6) 10
合計     225 225

  台湾派泛緑陣営:101 / 中国派泛藍陣営:114

 

台湾国民党の連主席側弁護団、陳氏の当選無効訴訟で上訴(16/11/28日経新聞)

 台湾の連戦国民党主席らの弁護団は29日、高等裁判所が3月の総統選挙での陳水扁総統の当選は無効だとする訴えを4日棄却したのを不服とし、最高裁判所に上訴したと発表した。高裁の有効票の認定基準が法令に適合しないなどと主張している。判決は2005年半ばとなる見通し。連主席側は高裁に総統選自体が無効だとする訴訟も別途起こしており、こちらは12月30日に判決が言い渡される予定だ。 

 

李登輝氏はかま姿 台湾(16/11/17産経新聞)

 【台北=河崎真澄】前総統の李登輝氏が台湾でも若者に人気の高い日本のマンガ「魁!!男塾」(宮下あきら著)に登場する「江田島平八塾長」に扮(ふん)した。(写真

 李氏が台湾で若手のエリートを集めて開いている「李登輝学校」の卒業生らが、李氏の熱血校長ぶりが「江田島塾長」に似ているとして、PR用に李氏の紋付きはかま姿の写真を撮影。近く同校のホームページに掲載することになった。
 剣道有段者の李氏は、竹刀を持つ姿も様になっていて、同校関係者は「写真撮影に李校長は喜んで応じてくれ、でき栄えは若者に評判がいい」と話している。一方、日ごろから李氏を「日本びいき」と批判している野党関係者は、「またも日本の肩を持った」などと“のろし”を上げ始めた。


台湾史と中国史が分割 台湾で歴史教科書論争(16/11/17産経)
陳政権、独自性を強調/野党「孫文が外国人に」


 【台北=河崎真澄】台湾当局が進める二〇〇六年版の高校歴史教科書改訂が、激論を呼んでいる。中国古代王朝から現代台湾までを網羅した現行の「本国歴史」を「中国史」と「台湾史」に分割する構想で、実現すれば日本の台湾統治終了(一九四五年)までの大半の記述が「中国史」に移される。台湾の独自性を強調した陳水扁政権の教育指針だが、中国国民党など野党側は「祖国の歴史を分断するものだ」と反発を強めている。
この改訂案は、台湾の教育部(文部科学省に相当)が九日に発表した。杜正勝教育部長(文部科学相)は、「中華民国の成立時(一九一二年)に台湾は日本統治下にあったため、当時の(中国大陸関連の)記述は中国史に含まれるべきだ。台湾史とは関係ない」と、教科の振り分けが「歴史に基づく学術的判断だ」と強調した。
こうした判断基準の結果、「中華民国」については、清朝を打倒した辛亥革命(一九一一年)を経た国家成立から四五年までを「中国史」、それ以後を「台湾史」に分割収録。台湾で「国父」とされてきた革命家、孫文も、改訂が認められれば「中国史」の教科書で扱われる。
また、改訂では台湾独立論の根拠となる「台湾の地位は未定」との主張も、初めて取り上げられる方向だ。これは、(1)連合国首脳が戦後処理を協議した四三年の「カイロ会談」で台湾の地位に関する正式合意はない(2)サンフランシスコ講和条約(五一年)は日本の台湾放棄の表明にとどまった−として、戦後の国民党支配の合法性を否定する内容だ。

さらに、「台湾史」は、国民党政権による戦後台湾での弾圧事件や、戒厳令下での強権政治についても詳しく教えるとしている。

現行の教育課程では、国民党政権が南京時代から学校教育の柱とした「国父・孫文」をはじめ、故蒋介石総統が出席した「カイロ会談」を出発点とする同政権の台湾支配の正当性を教育してきた。こうした現状を踏まえて、孫文の生誕百三十八年にあたる十二日には、連戦・国民党主席が「国父(孫文)は外国人ではない」と演説し、陳政権の構想を批判した。
教育部の方針に反対する野党支持者らは連日、各地で杜教育部長らの写真を燃やすなど、教育部の方針に対する抗議活動を続け、警備当局との小競り合いに発展している。教育部庁舎では、何者かが爆発物を仕掛ける事件も起きた。
連戦主席は、「自国の歴史を知らなければ国家と人民に災いがもたらされる」と強調。また馬英九・台北市長(国民党副主席)も、「カイロ会談の取り扱いは外交部(外務省)が結論を出すべきで教育部に権限はない」と切り捨てた。海峡を隔てた中国側も、陳政権の教科書改訂構想を強く批判し始めた。
国民党政権下では「中華民国が全中国を代表する国家」との建前から、中国大陸の歴史や地理を「本国」のものとして教えてきた。しかし、李登輝総統時代の一九九七年から、中学生向け教科書「認識台湾(台湾を知る)」が初めて登場し、「台湾」に特化した歴史教育が始まっていた。
教育部では、孫文の唱えた論理や蒋介石政権の業績などを教える高校の必修科目「三民主義」を二〇〇六年改訂で「公民と社会」科目に吸収し、事実上廃止したい構えだ。急速に進む「教育の台湾化」の前に、受験を控えた中学生や高校生に“混乱”が広がる恐れを指摘する声もある。

陳総統は、「中華民国の総統として台湾の地位未確定論は受け入れられない」などと話し、野党側からの激しい批判をかわす姿勢もみせたが、歴史認識をめぐる与野党の決定的な「ミゾ」は論議の舞台を「教科書問題」に移して再燃。十二月十一日に投開票される立法委員(国会議員)選挙戦の争点の一つとしても、急浮上してきた。

 

台湾観光客ビザ免除 愛知万博に誘致 政府方針3月から(16/11/14産経)

  政府は十三日、来年三月下旬から半年間にわたり、台湾からの観光客の査証(ビザ)を免除する方針を固めた。来年三月下旬に開幕する「愛・地球博(愛知万博)」に、台湾観光客を誘致することが主なねらいで、出入国管理法改正案を来年の通常国会に提出、早期成立を図る。

 

「台湾地位未定論」が歴史教科書に(16/11/10台湾の声)

 台湾で争議の的となり、実施が先送りされてきた高校の歴史教育の新綱領が、昨日完成した。これにより台湾主体の立場から、従来三対七だった台湾史と中国の割合が半々となり、第一学年の前半期で「台湾史」が教えられ、後半期で「中国史」が教えられることになる。

統一派への配慮から、中国の歴史を外国史するまでには至っていないが、かつて台湾の歴史がタブーだったことを考えれば、大きな進歩として一定の評価はできよう。なお第二学年では「世界史」が、第三学年では「中国文化史」と「世界文化史」が教えられる。
「世界史」に組み込むべきか否かで物議を醸した「中華民国建国史」は「中国史」に入る。これを「台湾史」と別科目にする理由について杜正勝教育部長(文科相に相当)は、「中国に中華民国が建国された当時、台湾は日本領だったから」と説明する。
 
とくに注目されるのが、中華民国政権の非合法性を暴くものとしてタブー視されてきた「台湾の地位未定論」が、教科書に記述されることだ。杜部長は、「これまで国民党政権は、カイロ宣言を国府による台湾接収を正当化するための根拠としてきた。しかしこの宣言は単なるプレスリリースにすぎない。サンフランシスコ条約や日華平和条約では、日本が台湾を放棄すると規定しただけで、その後の台湾の帰属先は決められなかった」とし、教科書は史料に忠実でなくてはならないと強調した。争議を呼んできた李登輝前総統の「中華民国不存在論」を裏づける格好ともなり、政界への影響も注目される。
台湾の歴史教育正常化の中で、戦後の中国人教育の「ウソ」が浮き彫りとなりそうだ。

 

台湾高等法院、陳氏の当選を認定(16/11/5ロイター)

 11月4日、台湾高等法院は、総統選で与党・民進党の陳水扁氏の当選無効を求めていた野党側の訴えを退ける判決を言い渡した。

 台湾高等法院は4日、総統選で与党・民進党の陳水扁氏の当選無効を求めていた野党側の訴えを退ける判決を言い渡した。
 現職の陳氏は今年3月20日に投票が行われた総統選で国民党主席の連戦氏を小差で破って再選を果たしたが、前日に銃撃され負傷した。事件の真相はまだ解明されていない。
 連氏は、事件が陳氏への同情票を集めるためのやらせであったとして、陳氏の当選を認めない姿勢を示し、高等法院に提訴していた。陳氏は連氏の主張を否定し、専門家筋でも陳氏に有利な判決が下されるとの見方が優勢だった。
 判決の理由は今後明らかにされる予定。
 高等法院の外に集結していた数百人の国民党支持者は、判決内容が伝わると「法制度は不公平だ」などと叫び、騒然となった。

 

台湾とバヌアツ共和国が国交締結(16/11/3台湾の声)

 11月3日午前、陳唐山(タン トンサン)外交部長は、「中華民国(台湾)與バヌアツ共和国建立外交關係聯合公報」に双方が署名したことを発表し、台湾(中華民国)とバヌアツ共和国が国交を締結したことが確認された。これで、台湾(中華民国)と国交をもつ国は27となる。

 今後、台湾とバヌアツの間で、文教、農業、畜牧、漁業、觀光、水産養殖などの交流が深まることが予想される。バヌアツは太平洋に浮かぶ島国で、リゾート観光地としても人気がある。

 

台湾が新潟県に見舞金(16/10/30日経新聞)

 台湾の外交部(外務省)は30日までに、新潟県中越地震への見舞金として同県あてに200万円を送った。さらに8万ドル(約840万円)を追加送金するという。

 台湾医学界連盟基金会も30日、救援募金活動を始めると発表。今後1〜2週間の間に少なくとも500万台湾元(約1600万円)を集めたいとしている。同基金会の呉樹民会長は「日本は99年の台湾中部大地震の際、3億円以上の見舞金を寄付してくれた。台湾は(新潟県の被災地を)助ける義務がある」と述べた。

 

国際社会は台湾に不公平 陳総統、石原知事と会談(16/10/28共同)

 台湾の陳水扁総統は28日、台北市内の総統府で石原慎太郎東京都知事と会談した際、「台湾は主権独立国家だが、台湾人民は100パーセントの主権を享受することができない。国際社会は台湾に対し不公平だ」と述べた。 
 「台湾は国家としての主権を享受していない」と表明したパウエル米国務長官をけん制すると同時に、「一つの中国」原則を掲げる中国当局の反対で実現していない世界保健機関(WHO)など主要国際組織参加への支持取り付けを狙った発言とみられる。
 陳氏は「台湾人民は台湾を熱愛し、支持してくれる友人を持てて光栄に思っている」と述べ、パウエル長官の発言を批判した石原知事を称賛。
 また、台風の影響で鉄道が一部不通となる中、知事を乗せた観光専用列車が運行され、台湾メディアに「特権行使」と報じられたことに関し「知事が誤解を受けたことに対し、深い謝罪の意を表する」と述べた。 
 石原知事は同日夜、台北発の航空機で成田空港に帰国した。機内で記者団に対し、知事が台湾側に提案した台湾中央部の登山道整備について「知り合いの山の専門家に調査してもらう」と述べ、今後も台湾の観光振興への協力を表明した。

 

台湾で石原知事 豪華列車で観光地を視察(16/10/26 iiV News)

 台湾を訪問中の石原知事は、台湾当局が海外からの観光客誘致を目的に導入した豪華列車の出発式に招待され、この列車で現地の観光地を視察しました。この列車は台湾で最高級の設備を備え、2泊3日などの日程で主要な観光地を回るというものです。
 出発式で石原知事は「このプログラムをきっかけにして、日台関係をもっと大きな、熱く素晴らしいものにしていきたい」と挨拶しました。台湾当局は2002年に、海外からの観光客を年間250万人から500万人へと倍増させる計画を立て、主に日本人観光客の誘致に力を入れています。

 

言語平等:中国語「国語」独尊状態是正へ(16/10/20台湾の声より)

 現在、中華民国体制が続く台湾の「国語」とされているのが繁体字の中国語(北京語)であり、台湾語(ホーロー語)や客家語、台湾原住民の諸言語は「国語」の扱いをされておらず、地方通用語の扱いも受けられていない。そのため、外来言語である中国語が台湾で唯一公式な言語としての価値付けをされ、台湾語や客家語は二流、三流の言語として蔑まれてきた。
台湾の民主化とともに、これらの台湾の諸言語の復権が叫ばれはじめたが、長年、
学校やマスコミを中国語が特権的な地位を握っていたため、特に台北では若者が中国語しか話せなくなってしまっている。
10月16日から18日にで開かれた「族群與文化発展会議」では、中国語だけを「国語」とする状況を改め、台湾の諸言語をすべて台湾の「国語」とする言語平等がうたわれる「国家語言発展法」について議論されている。実際上は、共通言語が必要となるが、游錫コン・行政院長は、社会的な合意が得られるまで、国語とは別に何が「官方言語」かは定義しない方針を示した。もし、法的に「官方言語」を中国語にしてしまうと、結局いまの中国語ひとり勝ち状態が続いてしまうからだ。
会議の各部会で建議されている政策は、地方性通用言語の認定、公務員の言語認証制度(ライセンス)、公共施設のホーロー語、客家語、原住民語などの母語表記、各族言語の保存発展の必要性から母語と共同語の並行使用など、多元文化を尊重する言語政策の制定が盛り込まれている。
行政院の客家委員会では「地方性通用言語」の促進を求め、客家語などの母語を公共領域に入れ、幼稚園から母語教育を開始し、「母語幼稚園」の設立を建議し、小学校から大学まで母語で教育を受ける権利を求めている。そして、語学を学ぶ順番を、まず母語、次に共通語、その次に英語であるべきだと建議している。

 

高校歴史:台湾史の比率を強化(16/10/19台湾の声より)

 杜正勝・教育部長は、18日の立法院の質問で、今後、高校の教育課程で、歴史科の台湾史、中国史、世界史の比率を1:1:1とし、2006年度から新課程を実施したいという方針を明らかにした。
 これまで台湾の高校歴史科の比率は、台湾史1:中国史2:世界史1で、中国史が大きな比率で占められていた。そこで、台湾団結連盟の程振隆議員が高校歴史課程を台湾史、アジア史、世界史をそれぞれ1:1:1に調整すべきだと主張した。

 2006年からの新課程では、高校1年前期で台湾史、高校1年後期で中国史、高校2年生は前期と後期で世界史、高校3年生は中国文化史と世界文化史を学ぶカリキュラムとなっている。
 杜教育部長は、世界史は2学期ぶんあるが、世界史では台湾、アジアの観点から世界を眺めるので、世界史の内容も台湾史、中国史と世界史の比率は1:1に近いものになることを説明した。

 

京都府議会日華親善議員懇話会が「日台」に(16/10/13台湾の声より)

 京都府議会の日「華」親善議員懇話会が9月の定例会(会期:9月22日から10月8日)において「日台親善議員懇話会」へ正名した。

なお、京都市議会の日「華」親善懇談会では、すでに昨年10月、全員一致で「日台親善懇談会」への正名を果たしている。

 

日本の「普通の国」化を台湾が歓迎(16/10/4台湾の声より)

 憲法改正や国連常任理事国入りなど、日本の「普通の国」化の問題が内外の関心を集める中、游錫●行政院長と邱義仁国家安全会議幹事長は今日、台北で開催された「台日フォーラム」席上、「日本の国家正常化は東アジアの安全保障に貢献するものであり、台湾は心から歓迎する」と述べた。
 陳水扁大統領もこの日、フォーラム参加者との会見で、「日本が『普通の国』になることは、積極的に国際貢献を果たそうとの意欲の表われ」と支持を表明するとともに、「台湾も新憲法で国家の正常化を図りたい」と語っている。

 一方、台湾の統一派メディアには、中国と歩調を合わせる形で、「日本の『普通の国』化は帝国主義の復活。アジアの脅威になる」などといった批判的論調が見られる。

●=方方の下に土

 

陳大統領:台湾の国連加盟を訴える(16/9/16台湾の声より)

 陳水扁大統領(総統)は台湾時間の15日夜、台北の総統府からアメリカ・ニューヨークの国連プラザホテル(UN Plaza Hotel)の国連記者協会とテレビ会議方式で演説した。
 陳大統領は、台湾の国連加盟問題について、国連2758号決議では中華人民共和国の国連代表権問題を処理しただけで、中華人民共和国は国連の関連組織中で台湾人民の権利を代表しておらず、台湾は台湾であり、台湾は中国代表権を争うことはできないし、争うつもりもない、と強調した。
 1971年、台湾の「中華民国」が国連を追放されたのは、当時の「中華民国」の国民党政府が、国連の「中国代表権」にこだわり、中華人民共和国の国連加盟を阻止しようとしたばかりか、「中華民国」が台湾の代表であることも否定していたからである。今回の陳大統領の発言は、台湾は「中国」の代表権を争わず、「台湾」の代表権を要求したもので、中国は台湾を代表しておらず、中国が台湾を国際社会から排除しようとする不当性を世界にアピールした。


国際パラリンピック委員会、台湾の団長を意図的に排除か

 ギリシャ・アテネで体に障害を持つ人々のスポーツ祭典であるパラリンピックが17日から開かれる。台湾パラリンピック選手団の団長は、陳水扁大統領夫人の呉淑珍氏だが、国際パラリンピック委員会は台湾(中華台北)チームに対して団長を換えるようにと不合理な要求をしている。
 呉淑珍団長は、政治テロとみられる事故によって下半身不随となり、車椅子生活を送っている。呉団長は台湾のパラリンピック委員会の名誉会長を務めていたことから団長を任された。ところが、国際パラリンピック委員会は、団長はその国のパラリンピック委員会の委員長または秘書長でなければならないとして、台湾の団長の変更を求める通知を出した。国際パラリンピック委員会は呉淑珍氏の団長用のNPCカード(呉団長はすでに発行を受けている)を取り消し、来賓用のGTカードを改めて発行する方針だという。
 しかし、実際にそのような規定があるかはっきりせず、もしそのような規定があるのなら台湾だけでなく、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、ドイツ、チリ、ナイジェリアなども規定に合致せず、団長を変更しなくてはならない。台湾だけが団長の変更を求められていることから、中国が圧力をかけたものと見られている。
 17日のパラリンピック開会式に呉団長が団長として参加できるかどうかは、まだ予断を許さない。

 

陳大統領/台湾人にノービザ適用を(16/9/14台湾の声より)

 陳水扁大統領は昨日、自民党の衛藤征士郎衆議院議員と会見し、日台交流の緊密化のためにも、日本政府が日本に入国する台湾人にノービザを適用するよう希望すると述べた。衛藤氏は政府への伝達を約束した。すでに台湾側は日本人にノービザを適用しており、不公平な状況が続いている。
 また、かねてから日台間でのFTA締結を主張する衛藤氏に対し、「もし早期に締結されれば、両国間の貿易や国内経済にプラスであるだけでなく、東アジア地域の経済協力に指標ともなろう」と賛意を示した。
 外務副大臣当時、李登輝氏へのビザの発給実現に向け奔走したことなどで、台湾でも知名度の高い衛藤氏だが、今回の訪台でも、メディアから「台湾最高の友人」と称され、注目を受けている。

 

日本時代の建築保存に高雄市が意欲(16/9/13台湾の声より)

 高雄市の「古跡・歴史建築審査委員会」は9月12日、日本時代の高雄市役所(昭和14年竣工。現・高雄市歴史博物館)と愛国婦人会館(大正12年竣工。同・紅十字育幼センター)の建物を古跡に指定した。
 同委員会の張守真委員は、「台湾愛国婦人会は明治37年、後藤新平民政長官の提唱で設立された。主要事業は出征軍人を送迎し、戦傷者、戦病者を看護、救済し、あるいは貧民の診療に当るなどで、相当の活動を行っていた」と説明している。
 同市の管碧玲文化局長は、「市内には武徳殿、永光行、山形屋などといった日本時代の代表的建築が多く残されている。今後も所有者の同意を得ながら史跡に指定し、保存を図りたい」との意欲を語った。

 

帝冠様式も歴史遺産―旧高雄市役所(16/9/9台湾の声より)

 行政院文建委員会はこのほど、高雄市立博物館(旧高雄市政府)の建物を、代表的な「歴史的官庁建築」に指定した。
この建物は日本時代の昭和13年、高雄市役所として建てられた勇壮な帝冠様式。帝冠様式とは昭和戦前期に流行したコンクリート建築で、西洋建築の本体に日本の城郭風の屋根などを載せたもの。日本では戦後、意匠が国粋的、軍国主義的であるなどととして、否定的な評価も多い。
 今回の指定には、歴史遺産の保護を国民に呼びかける目的があり、記念の金属プレートや標柱を設けるセレモニーも盛大に行われた。

 

世論調査:台湾が中華民国を上回る(16/9/7台湾の声より)

 台湾の新聞局が発表した「台湾の国家が国際上、どのような名称を用いるのがよいか?」という世論調査によると、最も多かったのが「台湾」で34%、その次が「中華民国」で20%、「中華民国(台湾)」が19%、「台湾(中華民国)」が10%、「中華台北」はわずか4.7%だった。
 また、現在「中華台北」(チャイニーズタイペイ)の名義で出場しているオリンピックのチーム愛称については、「台湾隊」が43%の支持で最も高く、「中華隊」が26%、「中華台北隊」は17%だった。

 

【訃報】台湾独立建国聯盟黄昭堂主席夫人・謝蓮治氏逝去(16/9/6)

 9月6日、台湾独立建国聯盟黄昭堂主席夫人謝蓮治氏が逝去されました。
 告別式は9月11日午後二時から、台湾台北にて行われる予定。

 

日本のドラマを台湾語で(16/8/29台湾の声より)

  台湾では、日本をはじめとする外国の映画やテレビドラマがたくさん輸入されている。人気がある日本のテレビドラマは、日本語のまま放送されることが多いが、吹き替え版となるとほとんど中国語で、台湾語に吹き替えられることはほとんどなかった。

 ところが最近、台湾語(ホーロー語)に吹き替えられた日本のドラマがゴールデンタイムに放送され、話題を呼んでいる。それが平日の毎晩8時「年代MUCH TV」チャンネルで放送されている「給我所愛的人(ホーゴアソーアイエラン)」だ。

 このドラマは昨年日本のフジテレビ系列でお昼に放送されていた「愛しき者へ」の台湾語吹き替えヴァージョン。国生さゆりが主演で、代理母についての葛藤を描くストーリーだ。

 これまで台湾は、国民党時代に台湾語による放送を抑圧してきた経緯があり、テレビは中国語による放送の比率がいまだ非常に高い。しかし、台湾語のドラマやニュースの視聴率が高いことから徐々に台湾語の番組が増えてきている。日本ドラマの台湾語吹き替え版をゴールデンタイムで放送しはじめたのも、その流れに乗ったものといえる。

 

李登輝氏、観光の家族旅行で来日の意向(16/8/26)

 台湾の李登輝前総統が、9月末から10月上旬の日程で、家族4人での来日を希望していることが分かった。李登輝前総統は心臓病治療の名目で来日したことがあるが、今回は観光が主目的としている。

 

駐日記者会が「台湾」と正名(16/8/7)

 台湾メディアの駐日特派員で作る「中華民国駐日記者会」(会長・張茂森自由時報記者)がこのほど、「駐日台湾媒体特派員連誼会」と改称することを決めた。「駐日記者会」は約20年前に結成されたが、「中国(中華民国)」と名乗ることで中国メディアの記者会と誤解されることもあった。今回の「正名」は、張会長の発議により、全メンバーの投票で決定した。

 

台湾語番組は高視聴率(16/8/6)

 8月5日付・台湾紙「自由時報」で報道された台湾大学新聞研究所の彭文正副教授の調査報告によると、テレビでの台湾語(ホーロー語)番組の視聴率が中国語(華語)番組の視聴率を大きく上回っているのだという。
 台湾では「中華民国」の「国語」とされる「中国語ニュース」が全テレビニュース番組の94.1%を占めるが、一日あたりの平均視聴率は0.41%で、「台湾語ニュース」の平均視聴率0.66%を下回っている。
 また、テレビドラマ番組における各言語が占める割合は、中国語が42.6%、台湾語が26.3%、客家語が3.1%。また、中国製のドラマが22.3%も占め、その他外国語ドラマが5.8%となっている。
 今年上半期の視聴率から分析すると、台湾語ドラマの平均視聴率は1.2%、中国語ドラマは0.36%。中国製ドラマは0.11%で353ポイントだった。
 これらは市場原理に反し、中国語の情報が供給過剰で、台湾語の情報を視聴者が求めていることを示すものといえる。

 

日華資料センターが「台湾資料センター」に名称変更(16/8/1)

 このたび、さまざまな台湾情報を取りまとめて提供している「日華資料センター」の名称が、8月から「台湾資料センター」に改称されることが発表されました。住所や電話・FAX番号などはこれまで通りだそうです。

 〒108-0073 東京都港区三田5-18-12
 電話:03−3444−8724
 電話:03−3444−8717

 http://www.roc-taiwan.or.jp/data/index.html

 

許信良「台湾民主学校」開校(16/7/26)

 元民進党主席で、今年の大統領(総統)選挙では連戦&宋楚瑜コンビを支持していた許信良氏が発起人となり「台湾民主学校」が24日開校された。校長は映画監督の侯孝賢氏。「台湾民主学校」は学校という名が付いているものの、実質的には政党で、年末の国会議員(立法委員)選挙で候補者を立てる。
この「台湾民主学校」は台湾派の緑陣営(民進党、台連)と中国派の藍陣営(国民党、親民党、新党)という対立軸に変わる第三の勢力ということを強調して中間派の支持の獲得を目指しているが、実際、陣営の顔ぶれは藍陣営と変わらず、藍陣営の主導権争いといえる。「台湾民主学校」のメンバーには、施明徳や鄭麗文といった元民進党で、藍陣営にくら替えしていた者も参加している。

許氏は、選挙後の抗議集会で連宋コンビの当選を宣言するなど、国親両党に擦り寄っていたが、国親合併の実質的破局により、許氏が入り込む余地はなくなった。許氏自身の政治延命を図るために「台湾民主学校」を創設したと見られている。
また同様に連宋コンビを支持し、319銃撃事件の日、「自作自演説」を発表した無所属の陳文茜氏は、許氏とは別に独自に「広場(The Plaza)」を設立した。「広場」のほうは、政治団体ではあるが、国会議員選挙とは距離を置いて活動するという。

 

新政党 「新台湾党」成立(16/7/5)

  7月4日、新しい台湾本土派政党「新台湾党」が成立した。元建国党副主席の黄玉炎氏が新台湾党の党主席を務める。

 新台湾党は制憲、建国、台湾の国連加盟を党公約に掲げていて、台湾団結連盟(台連)と理念的に似通っている。ただし、新台湾党は台連の立法委員(国会議員)選挙の候補者の決め方が不公平、公正でなかったと主張しており、台湾本土派政党でありながら、反台連色が強い。

 黄玉炎主席は台連を「与党のようで与党でない、野党のようで野党でない、立法委員(国会議員)選挙が終わってないのに慌てて連合政府求め、利益の分配を得ようとしている」と批判した。新台湾党は国民党や民進党の「大老級」人物と接触し、8月に立法委員選挙立候補者を決めたいとしている。
 台連は新台湾党成立に対し、台湾本土の理念を持った政党であれば祝福し、批評はしないとしている。

 黄玉炎氏は2001年の立法委員選挙に台北市で建国党から出馬したが、550票(得票率0.1%)しか得られていない。新台湾党も建国党と同様、立法委員選挙で議席を獲得できる可能性はいまのところ低いようだ。民進党や台連と違う魅力を打ち出せるかどうかが、新台湾党の発展のカギとなる。

 

台湾「高砂義勇兵」慰霊碑“撤去”の危機
敷地提供会社が日本人観光客激減で倒産(16/7/4)


 【台北=河崎真澄】太平洋戦争に「日本兵」として出征した台湾先住民出身の「高砂義勇兵」の戦没者を祭る慰霊碑に、“撤去”の危機が迫っている。慰霊碑の敷地を提供していた台北郊外の観光会社が、昨年の新型肺炎(SARS)流行による日本人観光客激減で倒産、月内にも土地を「更地」にして売却する意向を固めたためだ。地元関係者は碑の移設を検討しているが、五百万台湾元(約千六百万円)と見積もられる移設費用の捻出(ねんしゅつ)に頭を抱えている。
 この慰霊碑は、温泉地の台北県烏来(ウライ)郷に台湾先住民の一つであるタイヤル族の女性頭目だった周麗梅(民族名リムイ・アベオ)さんが中心となって一九九二年に建立した。当時総統だった李登輝氏が揮毫(きごう)した、「霊安故郷(霊魂は故郷に眠る)」の文字が刻まれ、日章旗が掲げられた高さ約三メートルの慰霊碑のほかに、日本の遺族団体などが寄贈した石碑もあり、広さ百平方メートルほどの慰霊園になっている。
 その烏来への日本人観光客がSARSの流行に伴い激減。タイヤル族の踊りや先住民文化を紹介する文化村の運営が立ち行かなくなり、従業員への未払い給与、税金や借地料の未納分など六百万台湾元(約千九百二十万円)以上の負債を抱えて観光会社が倒産した。
 慰霊園は、この観光会社が台湾当局から借りていた約三千三百平方メートルの土地の一部にあり、同社は借地権を月内にも転売して債務解消し会社を解散する方針を固め、慰霊碑撤去を求めてきた。
 慰霊碑の建立で多額の借金をしながら維持費も都合してきた周さんは昨年十一月に七十五歳で病死しており、周さんの長男の邱克平(マカイ・リムイ)氏や、おいの簡福源(タリ・ワタン)氏が対応に苦慮している。
 移転するにしても、付近が水源保護区に指定されているため地元自治体は土地の提供に冷淡で、日本人観光客がまばらな烏来には、重さ数トンもある慰霊碑や周囲の石碑などを車が入れない裏山から移転する費用をすべて負担する能力はない。
 マカイさんは「慰霊碑は命をかけて残さなければならないが、タイヤル族の力だけでは限界がある」と話している。資金が足りない場合は、碑文だけを残して取り壊さざるを得ず、日本に支援を求める声も出ている。
                  ◇
 【高砂義勇兵】日本統治時代の台湾で、太平洋戦争中に「高砂挺身報国隊」「陸軍特別志願兵」など日本兵として出征した数千人の台湾先住民の総称。軍属扱いで、記録すら残されていないケースも多い。山地生活の知恵があり、勇敢で忠誠心が高い。南洋のジャングル戦で正規軍の食料調達や行軍、接近戦では先頭に立った。血書志願した若者も少なくなかったという。半数は戦死したとされる。生還しても戦後は日本国籍を失ったため恩給や補償も満足に受け取れず、日本人に忘れ去られてきた。

 

世論調査、民進党支持率が国親支持率を上回る(16/6/11台湾の声)

 6月はじめに実施された、群策会が委託して山水民意研究公司が行なった世論調査によると、3月20日の大統領(総統)選挙後、各政党支持率に大きな変化が現れているという。特に、もう一度同じ候補者(陳呂VS連宋)で大統領選挙をやり直した場合、陳呂コンビが6割の支持を得て圧勝するという調査結果が出た。
 
 今回6月3,4日に行なわれた調査と、選挙後の3月23,24日に行なわれた同様の調査を比較した各政党の支持率は、

       3月  6月  増減
民主進歩党 21.8%→ 29.4% +7.6
台湾団結連盟 1.6%→  4.1% +2.5
中国国民党 20.7%→ 17.2% −3.5
親民党   11.9%→ 11.3% −0.6

と、民進党が29.4%で前回に比べて7.6ポイントと伸び、国民党と親民党を足した28.5%を上回った。台連は大統領選挙で候補者を出していなかったため支持率が低かったが、選挙後だんだん存在感を増してきており、支持率も伸びてきている。一方、陳大統領の当選を認めず群衆抗争路線で社会不安を起こした国民党と親民党は双方支持率を落とした。しかし、熱狂的な中国派支持者が多い親民党は微減にとどまっており、いわゆる中間選民の支持が国民党から流出していることがわかった。

 また「もし明日、大統領の再選挙だとしたら」、40.7%が陳呂コンビに、26.4%が連宋コンビに投票すると答え、投票に行かない或いは無効票を投じるが19.8%、回答拒否が13%だった。陳呂コンビが連宋コンビを14ポイント上回っており、もし国親両党の要求通り再選挙を実施したとしても、連宋コンビには勝ち目はほとんどないようだ。

 

陳水扁大統領が就任(16/5/20)

 5月20日の今日午前、陳水扁(タン ツイピイ)大統領の第11代中華民国大統領就任式典が行なわれた。陳大統領の就任演説では、統独問題とは関係ないとしながらも、任期内に新憲法を制定することを言明した。

 中国やアメリカなどが台湾独立に反対する中、注目された両岸関係については、4年前示した「5つのノー(四不一没有)」(中共に武力行使の意図がない限り、1.「台湾独立」を宣言しない。2.(中華民国の)「国名」を変えない。3.「二国論」を憲法に盛り込まない。4.統一か独立かを問う住民投票をしない。5.国家統一綱領を廃止しない。)の再提起はせず、「もし両岸が善意で、平和発展を共同でつくるなら、自由選択の環境で、未来の中華民国と中華人民共和国、また台湾と中国の間にどのような形式の関係でも、(台湾)2300万人の同意さえあれば、われわれは排除しない」と述べた。

 台湾独立色をできるだけ抑え、国内の和解を呼びかけ、現状維持を強調する狙いから、現場では中華民国国旗(青天白日満地紅旗)が配られ、総統府前には国旗とともに、中華民国建国の父とされる孫文(孫中山)の肖像画も置かれた。

 ただ、4年前と違うのは、中国のことを4年前は「中共」と呼んでいたものが、今回は「中華人民共和国」と正式名称で呼んだ。いわゆる「一つの中国」を否定し、「中華民国と中華人民共和国」という表現で、台湾と中国は別の国である事実をより明確に示した。実質上の台湾独立状態が演説を通じて世界に伝えられた。

 

WHO台湾参加否決、日米は賛成(16/5/18台湾の声)

 世界保健機関(WHO)に台湾は参加を求めているが、「一つの中国」原則を譲らな い中華人民共和国の反対で、台湾はWHOに加盟できない状態が続いている。

 WHOの年次総会がジュネーブで開かれているが、台湾のオブザーバー参加を巡って17日に投票が行なわれた。結果、賛成25、反対133で、今年も台湾の参加は否決され てしまったが、日本とアメリカが賛成に回り台湾を支持したことは、台湾にとって一 歩前進だった。

 

台北MRTで原住民言語アナウンスを(16/4/28)

 「台北市原住民語言発展自治条例」草案が27日、台北市の市政会議を通過し、市議会に送られることになった。この条例では、公務以外で原住民言語を制限や禁止してはならず、大衆運輸(公共交通)で原住民が多く住む地区では原住民言語によるアナウンスサービスを行ない、台北市立の各図書館では原住民言語専門のコーナーを設置し、市内の公共施設や歴史遺跡で原住民族と関係があるものは原住民言語で命名したり原住民言語表記を加えること等が盛り込まれている。

 この草案が市議会で可決されれば、台北MRT(都市鉄道)ですでに実施されている中国語、台湾(ホーロー)語、客家語、英語に加えて、原住民言語によるアナウンスが実現することになる。

 台北市原住民委員会によると、まず、台北MRT淡水線の[口其][口里]岸(キリガン)駅と、MRT新北投支線の北投(パッタウ)〜新北投(シンパッタウ)駅の区間を選んで実施したいとしている。これらの駅周辺には原住民族が比較的多く住んでいることや、駅間の放送時間にゆとりがあること等が理由。

 12種類(アミ、タイヤル、タロコ、パイワン、ブヌン、プユマ、ルカイ、ツオウ、タウ、サイシャット、サオ、クヴァラン)以上の原住民言語を一つ選び、一定時間ごとに変えて、できるだけ各原住民族の言語を使用するようにする。

 この条例は、原住民言語の地位を客家語やホーロー語と平等にし、都市に住む原住民族の言語権益を守るという象徴的意味合いが強い。

 

陳総統が銃撃され負傷 当選阻止狙ったテロか(16/3/19)

【台北19日共同】台湾総統選の投票を翌日に控えた19日午後1時45分(日本時間同2時45分)ごろ、再選を目指す民主進歩党(民進党)の陳水扁総統(53)が出身地に近い南部の台南市で選挙カーに乗って遊説中に銃撃され、腹部を負傷し市内の病院で治療を受けた。
 台湾の現職総統が銃撃され、負傷したのは初めて。陳総統の当選阻止を狙った政治テロの可能性が強く、選挙結果に影響が出るのは確実だ。中央選挙管理委員会によると、総統選は20日に予定通り行われる。
 同じ選挙カーに乗っていた呂秀蓮副総統(59)も右ひざを撃たれ、けがを負った。犯人は捕まっていない。
 病院によると、陳総統の傷は長さ11センチ、幅2センチ、深さ1−2センチで、陳総統は縫合手術を受けた後、台北市へ戻った。銃弾は腹部をえぐったが体内には残らなかった。


台湾を北から南まで200万人が手をつなぐ(16/2/29台湾の声)

 2月28日、二二八和平記念日に「手護台灣(チュウホオタイワン=手をつないで台湾を守る)」デモが行なわれた。約200万人が参加し、基隆市から屏東県まで台湾を北から南まで、手をつないで「台湾」の尊厳をアピールした。

 この活動は当初、100万人の動員を目標にしていた台湾の歴史上最大規模のデモだが、事前登録者数だけで120万人を超え、当日参加者を足して約200万人が参加したことになる。

 現場では午後2時28分にいっせいにつないだ手を上げ、「TAIWAN YES! CHINA NO!」を合言葉に、台湾人による平和の長城を世界に見せ、台湾に向けられた中国のミサイルに反対し、陳水扁大統領の再選を訴えた。

 中間地点である苗栗(メウリッ)県に陳水扁大統領と李登輝前大統領が登場して手をつないだ。陳大統領は「228で手をつないで台湾を守り、320の国民投票が台湾を救う」と訴えた。

 陳大統領に対抗する野党側は228を記念して台湾各地で「心連心」マラソン活動を行い、夜には中正紀念堂で大集会を開き、族群対立の集結を呼びかけた。


【李登輝前総統よりのメッセージ】228台湾応援アピール行進に参加する日本の皆さまへ

 私は武士道精神を生んだ日本に愛情と敬意を深く抱いております。しかし昨年暮、日本の外務省が中国の圧力に屈し、台湾の国民投票に対して行った干渉は、明らかに弱きを助け強きを挫くという武士道精神に背くものでした。
 しかし本日、日本の皆様が中国の武力恫喝に立ち向かう台湾を応援し、三月二十日に行われる「防衛性国民投票」を支持する意思を表明するため、東京で「二・二八台湾応援アピール行進」を実施されることを聞き、その精神がいまだ健在であったと実感しております。私は台湾人として、皆様の義挙に心から感謝いたします。 
 本日私たちも台湾で、東京のアピール行進と同時刻に、台湾を守る百万人の人間の鎖を実施し、台湾の尊厳を内外に訴えます。両国民が心を一にすることで、日台共栄の理念がさらに広がることを願ってやみません。 

 

児玉総督・後藤長官の銅像が再びー国立台湾博物館(16/2/23)

台北の国立台湾博物館はこのほど、館内に新設される「館史室」で、日本時代の児玉源太郎総督と後藤新平民政長官の銅像を展示する意向を明らかにした。
ギリシャ風ドーリア式建築の同博物館はもともと、インフラ建設を大々的に推進し、台湾近代化のレールを敷いたこのコンビの功績を記念するため、大正15年に建てられたもの。銅像は当時玄関に飾られ有名だったが、終戦後は撤去され、倉庫で眠っていた。
台湾では戦後久しい間、児玉、後藤の治績は国民党によって抹殺され、代わって清時代の劉銘伝巡撫が「台湾近代化の父」と呼ばれてきたが、同館人類学部の李子寧部長は、「劉銘伝は近代概念を持ちながら実行力に欠け、近代化に失敗している。近代化の基盤を打ち立てたのは後藤新平としなければならない」と語っている。

銅像の製作者は大正期の彫刻界の大家新海竹太郎氏。

 

台湾正名デモ大成功(15/9/6 台湾の声)

 9月6日、台湾台北市で「中華民国」の国号を「台湾」にすることを要求する台湾「正名」デモ行進が挙行された。このデモは511台湾正名運動連盟が主催で、10万人の動員を目指していたが、台湾団結連盟、民進党などの政党や台湾独立支持派団体が参加を呼びかけた結果、それを大きく上回る15〜20万人が参加したと現場では発表された。

 日本からは在日台湾同郷会、日本李登輝友の会、台湾を支持する地方議員などがデモに参加した。日本隊は正午に中正紀念堂を出発、台北市内を練り歩いて、総統府前のケタガラン(凱達格蘭)大道でほかの地点から出発した台連や民進党などのデモ隊と大集合した。タイワン(台湾)!レンハプコク(聯合國=国連)!タイワンラン(台湾人)!タイワンコク(台湾國)!という掛け声が会場に響き渡った。

 午後1時45分に李登輝前総統が現場で演説した。李前総統は、「中華民国」が既に存在しない理由を

1、1912年に中華民国が建国されたとき、台湾は中華民国領ではなかった。
2、中華民国は1945年に、台湾に占領軍としてやってきた。
3、中華民国は1971年に国連を追放されて以来、国際社会で「中華民国」の名はもう通用しなくなった(「中国」の代表は「中華人民共和国」になった)。また、そのとき台湾の代表権についてはまだ未定のままだった。

の三点を述べた。

 

「僕は中国人じゃない」=若者世代に意識変化−台湾(15/9/3)

 【台北2日時事】「僕は中国人ではなく、台湾人だ」――。台湾のケーブルテレビ、TVBSが青少年を対象に行った意識調査で、若者の六割がこう考えていることが分かった。中国は陳水扁政権に「一つの中国」原則の受け入れを迫っているが、台湾の若年層の間で逆に「中国人意識」が薄まりつつある現実が浮き彫りになった。

 調査は十三―二十二歳の若年層を対象に実施。この世代は、台湾が採用している年号に合わせて「中華民国七○年世代」と呼ばれ、親の代に比べ、束縛を嫌い、自由な発想をするのが特徴だ。

 「自分は台湾人と中国人のどちらと思うか」との質問に60%が「台湾人」と回答、「中国人」と答えたのは6%にとどまった。「台湾人であると同時に中国人」は34%だった。一方、二十三歳以上を対象に行った別の調査では、「台湾人」との回答は33%と若年層の約半分だった。

 このほか、「中国との統一か、米国の一州になるかの二者択一だったらどちらを選ぶか」との質問では、「中国」が36%だったのに対し、「米国」と回答した若者は55%に上った。

 

台湾が新旅券を発行 表紙に「TAIWAN」の表記(15/9/2)

台湾の外交部(外務省)は1日、表紙に「TAIWAN」と記した新旅券を発行した。

 新旅券では「中華民国」の中国語と英語(REPUBLIC OF CHINA)の表記は変わらず、「国章」の下に「TAIWAN」の表記が加えられた。

 市民の関心が高かったため、外交部は発行番号「1」から「100」までを抽選で決定。簡又新・外交部長(外相)は1日、「1」から「10」までの当選者に自ら新旅券を手渡した。

 外交部は発行理由について「『中華民国』とだけ書かれた旅券は中国の旅券と混同され不便なため」と説明。すでに多くの国に趣旨を伝え、理解を得ているという。

 これに対し、中国側は「段階的独立の動き」と反発、中国と外交関係がある各国に対し、華僑の旅券の出生地記載欄から「TAIWAN」の表記をなくし「CHINA」に改めるよう求めた、と伝えられた。

 

東京で511正名運動デモ行なわれる(15/5/11)※

 日本に居留する台湾同胞と親台派の日本人により、東京新宿で「511台湾正名運動デモ行進」が今日行われ、台湾は中国の一部ではないこと、在日台湾人同胞の外国人登録証中の国籍を「中国」から「台湾」に変えるよう関連当局に求めることを強く訴えた。
 また、台湾が世界保健機関(WHO)に参加することを全面的に支持することを表明した。

 この正名運動デモに参加したのは「在日台湾同郷会(陳明裕氏会長)」、「日本李登輝友の会」の他、日本の「台湾研究フォーラム」などの団体。(「同郷会」会長陳明裕委員長より)
 参加者達は午後に新宿大久保公園で集まってから出発し、 新宿行進ルート3キロを約1時間かけて正名運動デモ行進を行った。参加者は台湾人と日本人含め200名強、杏林大学教授の伊藤潔氏も車椅子に乗って参加した。
(中略)
 大会では、大久保公園の集会上で台湾正名運動の総召集人の李登輝前大統領の書面を読み上げられた。
 李前大統領は文中で以下のように述べた。

 集会が終わった後、参加者は会の旗、プラカードなどを挙げて大久保公園を出発し、明治大通りと甲州街道を通って目的地の新宿中央公園に到着した。
 途中、伊勢丹百貨店と新宿駅南口等の人の溢れる場所を通りながら、「台湾は中国ではない」、「台湾は台湾だ」、「台湾がWHOに加盟することを支持する」、「台湾YES、中国NO」などと叫びながら正名運動の目的を訴え、道行く人達を注目を集めていた。(デモの様子

※機械翻訳


 「511正名運動」参加の皆さまへ(李登輝氏からのメッセージ)

 在日台湾人の皆様、そして台湾を応援してくれる日本の友人の皆様。本日東京において「511台湾正名デモ」を挙行されるにあたり、心からの敬意を表します。

 皆様ご承知の通り、台湾は台湾であって、決して中国の一部などではありません。
しかし台湾が中華民国(Republic of China)を国名としているため、国際社会では往々にして中華人民共和国(People's Republic of China)と混同され、そうした誤解が発生しています。

 そこで我々は、何としてでも国名を「台湾国」に改めようと運動を開始しました。
そして「母の日」である本日、「母なる台湾」のために台北で、全国民規模の「511台湾正名運動」を行う予定でした。ところがSARSの問題で延期を余儀なくされ、とても残念な思いでいたところ、今度は日本で「台湾正名デモ」が行われると聞き、感謝の気持ちで一杯です。

 日本では外国人登録証で、在日台湾人は「中国」国籍として扱われておりますが、これは是非とも「台湾」に改めて欲しいと思います。また今回のSARS問題に関連して台湾のWHO加盟問題が浮上していますが、中国は台湾が自国の一部だとして、加盟を妨害しています。これは台湾人に対する甚だしい人権侵害であり、日本の皆様のご協力をいただきたいところです。
皆様のご健闘を祈念して止みません。

 

「中国」から「台湾」へ 広がる「正名運動」(15/2/11)


 台湾で「中国」や「中華」を冠する企業や団体の名称変更を求める「正名運動」がじわりと広がっている。台湾最大の航空会社「中華航空(チャイナエアライン)」であっても海外では中国の航空会社と誤解されることが多いほか、台湾の人々も「中国」や「中華」の名称に違和感をもち始めているからだ。五月十一日には「正名運動」を訴える十万人規模の決起集会が計画されている。そこには“国名”を「中華民国」から「台湾」に変えたいと願う台湾独立派の思惑も見え隠れしているようだ。

 

日本李登輝友の会 1000人参加し設立大会(14/12/16)


 日本と台湾の民間交流促進と李登輝・前総統の来日をめざす「日本李登輝友の会」の設立大会が十五日、東京都港区のホテルオークラで開かれ、台湾と関係の深い有識者や、日本在住の台湾出身者ら千人以上が出席した。発起人には岡崎久彦・元駐タイ大使や小田村四郎・拓殖大総長ら約四百五十人が名を連ねた。

この日は会長に作家の阿川弘之氏を選出、阿川氏はあいさつの中で「李登輝氏は日本に深い愛情を持っている。その方に査証を出さないのは日本外交の汚点である」と政府の方針を批判した。

その後、台湾と会場をインターネットでつないで、李氏が講演。「世界の秩序が揺らぐ中で、日本の“武士道”が世界の規範になるべきだ」と呼びかけ、「私は余生を台湾で過ごすが、日本との懸け橋になりたい。日本の方々と一緒に『奥の細道』を散策したい」と重ねて来日を希望した。しかし、「(来日は)すぐにとは考えていない。いつの日にか、ゆっくり固めてからと思っている」とも述べた。友の会は一般に広く参加を呼びかけており、一年後までに一万人の会員を集めることを目標にしている。問い合わせは、友の会TEL.03−5248−5433。


「中華民国」は「台湾」に改名を…李登輝氏主導デモ(5/11)


 【台北11日=若山樹一郎】台北市で11日、台湾当局が国号として用いている「中華民国」や「中華」などの名称を「台湾」に改めるよう要求する「正名運動」のデモが行われ、1万人以上が参加した。 
 デモの発起人は李登輝・前総統で、行進に先立ち、「台湾と中華人民共和国が二つの国であることは既存の事実。事実を正視せず、台湾人民を尊重しないやり方に抗議する」との書面メッセージを発表した。 

 デモには、台湾の本土化(台湾優先)を掲げる政党、台湾団結連盟の黄主文・主席ら政党関係者や文化団体メンバーなどが参加。新しい教科書づくりや台湾企業の「中華航空」や「中国鋼鉄公司」などの名称変更を求め、気勢を上げた。デモ開始前には、付近を車で通りがかった中国との統一を主張する団体メンバーと小競り合いになる場面もあった。 

 「正名運動」は昨年12月の立法委員(国会議員)選挙で与党・民進党が第一党に躍進して以降、盛んになってきた。当局もこれまで「中華民国」だけだったパスポート表紙の表記に「Taiwan」の文字を付記する方針を決めている。


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