『 中山成彬元大臣の講演会および改革クラブの決起集会に参加して 』
日時:平成20年11月15日(土)
場所:大阪
講演者:中山成彬(前文部科学大臣)、西村真悟衆議院議員、ほか
沖田 東一
国益研究会『中野』
主任研究員
平成20年11月15日、中山成彬議員の講演『なぜ「日教組」は解体しなければならなのか?』が、大阪の塚本幼稚園で行われた。
講師の中山成彬議員のことは国土交通大臣の時に「日本の教育のガンは日教組である」との発言でマスコミから総批判されたことで多くの人がご存じだと思う。あの発言はマスコミから批判されたが、教育界の末端に身を置く私にとっては、大いに賛同する内容であり、これまで誰もが口を閉ざしていた日教組の問題に初めてマスコミの場で言及した人として、非常に頼もしく感じていた。その中山先生が大阪で講演されるというので、私は当会の大連研究員とともに出席したのである。
中山成彬先生の講演内容は以下の通り。
・「日本は単一民族である」というのは、観光国家として日本を宣伝するための特色の一つとして述べた発言であり、アイヌを軽視しているものではない。
・「日教組が日本のガンである」という発言については、これまで内外に日教組の問題を言い続けてきた身としては、撤回することはできない。
・今回の件で、マスコミを通じて国民に日教組の問題を知ってもらったことは、良かったと思っている。
・民主党が政権を取れば、文部科学大臣には日教組出身の議員が入ることになる。これは日本にとって悲劇である。
・日教組の活動目的は子供をダメにすることである。日教組で活動している人には、初めて教員になった時の気持ちを思い出してもらいたい。
・日教組の発言ではマスコミからは叩かれたが、全国から非常に多くの激励の電話やFAXをもらった。大分の教育を批判した時も大分県民の多くから賛同の意見を受けた。
・大分県の教育委員会の富松氏が休職扱いで今も給与をもらい続けているのはおかしい。
・日教組の悪平等の教育のおかげで活力のない大人になってしまう。これでは国際競争の社会では生きていけない。競い合う心を育む教育が必要である。
・日本の教育の現状の根本原因は、東京裁判史観にある。東京裁判から全てが始まっている。国で有識者を募って「東京裁判を考える会」を作らないといけない。
・道徳を授業に取り入れることに日教組はいつも反対している。
また、「侵略戦争ではなかった」という主旨の論文を投稿して更迭された田母神元幕僚長については、彼の論は甘い部分もあるが、彼が日本の将来を憂いていること、日本国民を守っているのが誰かということを、国民には知ってもらいたいと述べ、また彼が更迭されたのはシビリアンコントロールが働いている証拠であり、日本が健全な国家であることの証である、とも述べられた。(この事だけは同意しかねた。私事で政府見解に反することを述べるのが×なら、政府の方針に反対する公務員や左翼教員は全て処分が妥当ではないか。元幕僚長の更迭は都合の悪い発言に対する言論統制に他ならない)
講演会終了後、私と大連研究員は堺市へ移動し、『改革クラブ』の決起集会に参加した。(改革クラブについてはここを参照)
堺市は、あの西村真悟先生の選挙区である。一連の事件でここ半年は活動を自粛していたが、この秋より政治活動を再開、先月より改革クラブに入党している。
西村真悟先生は講演で、一連の不祥事のお詫びと、今の与野党の批判、北朝鮮の拉致を何十年も放置し、子供たちへ日本を誇りに思えないような自虐教育を行い続ける政府を解体すべきだと主張、そしてこの政党へ賭ける意気込みを熱弁された。田母神元幕僚長の論文も取り上げ、内容は至極真っ当であり、これを罷免するような政党には政権を任せておけないと述べた。(これは党の統一見解でもある)
また、この日は北朝鮮拉致被害者の有本恵子さんの両親も登壇しており、政府は日和見だ、拉致被害者の救出を党の政策に掲げている改革クラブにこそ私たちは期待しています、と発言した。有本ご夫妻にとって、今の政府には30年間裏切られ続けてきた。わが子の帰還を願い託す彼らの切なる気持ちが伝わってくるようであった。
会場であるソフィア堺のホールに集まった支持者は、500〜600人ほどだろうか。この人数が政党の集会として多いか少ないのか分からないが、代表の渡部先生や西村真悟先生の紹介や講演中にしばしば起こる拍手や応援など、参加者の改革クラブ、西村真悟先生に対する期待と熱意は非常に強く感じられた。
追記:このたび中山先生の講演会が行われた塚本幼稚園は、論語や教育勅語と授業に取り込むなど、非常に素晴らしい幼稚園として、たびたびマスコミにも登場しています。もしこのコラムの閲覧者の中に、大阪府在住の方がいましたら、お子さんにはこの幼稚園への入園を強くお勧めします。
追記2:北朝鮮拉致被害者の市川修一さんの母、市川トミさんが15日に亡くなられた。我が子を拉致されたまま再会も叶わず亡くなった彼女の心情を思うと、今の日本政府の対応に非常に腹の立つ思いである。
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