参院選2010NEWS 〜ひと目でわかる候補者選び〜  

    
  TOPNEWS >自民党の参院選公約要旨

戻る

自民党の参院選公約要旨

 自民党の参院選マニフェスト(政権公約)要旨は次の通り。

【憲法・国家観】「自衛軍」創設や財政健全化条項、環境権、憲法改正の発議要件緩和を盛り込んだ2005年の「党新憲法草案」を踏まえた憲法改正原案の国会提出▽衆参両院で憲法審査会を始動▽民主党の選択的夫婦別姓制度導入を柱とする民法改正に反対し、女性の社会進出は結婚後も旧姓使用の範囲を拡大する法整備などで支援▽永住外国人への地方選挙権付与に反対

【経済財政政策】

1、成長戦略 この3年間に金融、財政政策などあらゆる政策を総動員し早期のデフレ脱却と景気回復を図り名目4%成長を目指す▽現行約40%の法人税率を20%台に減税、中小企業はさらに引き下げることを検討▽自治体による企業や研究所誘致を促進する「グローバルトップ特別区」創設▽新卒者の100%就職を目指し、企業に3年間補助金を支給するトライアル雇用制度を創設▽あらゆる成長戦略を実行し今後10年間で雇用者所得を5割増

2、税制 今後10年以内に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化▽責任ある財政運営を確保する「財政健全化法」の早期成立▽消費税は税率を当面10%に引き上げ、食料品への複数税率導入など低所得者への配慮を検討し、消費税収の全額を社会保障や少子化対策に充当▽税制抜本改革のための超党派による円卓会議設置

【社会保障】子ども手当は目的や効果が不明。全面的に見直す▽子どもの医療費無料化▽良質な保育所を整備、拡充し待機児童ゼロ作戦を実現▽年金の受給資格を得られる保険料納付期間を25年から10年に短縮▽年金制度に関する超党派の協議機関設置▽診療報酬の大幅引き上げ▽医学部定員を増員し、勤務医の処遇を改善▽現行の後期高齢者医療制度を改め65歳以上は一律に扱う▽子宮頸(けい)がんの予防ワクチンの推奨と公費負担を導入し、子宮頸がんと乳がんの無料検診を行う▽次期改定で介護報酬を大幅に引き上げる▽介護職員をはじめ介護従事者の処遇を改善▽持続可能な介護保険制度堅持のため、公費負担を増加し、介護保険料の上昇を抑制▽障害者の所得保障のため障害基礎年金を充実

【農林水産業】農家への戸別所得補償制度に代わり適正な農産物価格と所得安定を実現する「経営所得安定制度」を創設▽土地改良事業の復元などにより競争力のある「攻めの農業」を実現▽世界貿易機関(WTO)、自由貿易協定(FTA)などの交渉では「多様な農業の共存」を理念として、わが国の立場を損なうことがないよう取り組む▽口蹄疫対策特別措置法を完全実施し、経営再建に万全を期す▽漁業、水産業専従者の子弟の就学を支援するため、所得に応じ返済不要の「就学生活給付金」を支給

【中小企業施策】自治体の研究所や地域の大学が中小企業と連携して研究、開発できる体制整備の支援▽国の出先機関が公共事業発注や物品調達する際、地元の中小企業の受注に最大限配慮▽資金繰り支援のため現行の「緊急保証」や「セーフティーネット貸し付け」などを充実▽金融機関による「貸し渋り」「貸しはがし」を監視

【交通】高速道路料金を無料化せず、新たな国費投入を避けた上で割引制度を維持、拡充▽生活に不可欠な道路は費用便益比にとらわれず積極的に整備▽整備新幹線の既着工区間の早期完成。未着工区間は2010年中の認可、着工を目指す▽日本航空の着実な再建を図る

【地方】八ツ場ダムを完成させ水需要を確保し洪水被害を防止▽自治体が経済活性化や雇用創出に活用できる総額2兆円の緊急交付金の実施▽直轄事業負担金制度の抜本的な見直し▽国の出先機関を廃止、縮小▽道州制基本法を早期制定し地方分権を図る

【雇用】意欲のある高齢者が働きやすいよう「70歳現役社会―生涯現役社会」を実現▽子育て中の母親など女性の再就職を積極的に受け入れる企業への支援制度創設▽25〜39歳の年長フリーターなどの正規雇用を支援

【治安】振り込め詐欺の撲滅▽年間約5千人の交通事故による死者を今後6年間で半減▽うつ病の早期発見対策充実などで自殺者数を今後6年間で09年度比で30%減

【環境】主要経済国が参加する枠組み作りを主導し、05年比で温室効果ガス排出量を50年までに80%、20年までに15%削減▽原子力発電所の活用推進▽プルサーマル計画を推進し、核燃料サイクルや高レベル放射性廃棄物の処分に関する態勢を整備▽現在18%のエネルギー自給率を改善し、30年には30〜40%程度を目指す▽再生可能エネルギーを含めたゼロ・エミッション電源の比率を現在の34%から20年に50%、30年以降は70%程度に高める▽補助制度でエコカーへの買い替えを進め、20年までに新車販売のうち2台に1台の割合にする▽環境税の検討を含め税制全体のグリーン化を推進▽民有地を緑化推進するため、植栽樹木の種類や樹齢に応じて付与するなどの「緑化版エコポイント制度」創設

【外交・安全保障】安全保障のほか防災、医療、環境など幅広い分野で日米同盟を一層深化▽北朝鮮拉致問題解決への具体的進展がない限り一切経済支援をしないことを前提に、調査の全面的なやり直しを強く要求。拉致被害者全員の帰国を実現。人の往来、送金の全面停止など制裁強化。核開発を阻止▽北方領土と竹島問題の平和的解決に向け粘り強く交渉▽ソマリア沖やアデン湾での海賊対策に積極的に取り組む▽テロとの戦いを継続し、インド洋での補給支援活動を早急に再開するために「補給支援特措法」成立を目指す▽国連安全保障理事会への常任理事国入りを含む「安保理改革」の早期実現に向け取り組む▽沖縄米軍基地の整理統合、縮小をはじめ基地周辺住民の負担軽減や生活環境整備などの諸施策を推進▽集団的自衛権行使に正面から取り組み「安全保障基本法」を制定▽弾道ミサイル防衛(MD)システムの配備を進める▽自衛隊の海外派遣に迅速に対応できるよう「国際平和協力法」制定を目指す▽海外での緊急事態で、在外邦人の避難や輸送を可能にする自衛隊法改正

【教育】幼児教育の無償化▽現行の六・三・三・四制の是非を検討し「平成の学制大改革」を実施▽新たな就学援助制度や給付型奨学金を創設、低所得者の私学の授業料無償化を実施▽教育公務員特例法違反に罰則規定を設置。教職員組合の政治的中立を確保し、選挙活動や強制カンパなどの違法行為を防止▽教職員組合の収支報告を義務付けることで公金を原資とした資金を透明化。違法活動団体は「地方公務員法」に定める人事委員会の登録団体から除外▽教職員組合が起こした政治資金規正法違反事件などを徹底的に究明し、教育の政治的中立や正常化に関する国民的議論の喚起▽大学を9月入学とし、高校卒業後の3カ月間は社会体験ボランティア期間とする▽「スポーツ基本法」を制定し、「スポーツ庁」や「スポーツ担当大臣」を新設

【政治、行政改革】国会議員定数を3年後に1割削減し、6年後には3割削減▽二院制のあり方を検討▽政治家が違法行為を秘書に責任転嫁し逃れられないように、政治家の監督責任を強化▽労働組合の政治資金収支の透明化▽「天下り」根絶のため、天下りのあっせんに刑事罰を科す▽公務員の給与体系を抜本的に見直し定年まで勤務可能な仕組みを作り、早期退職勧奨の慣行をなくす▽官民人材交流センターの再就職支援機能をただちに廃止。給与体系見直しに伴い同センターも廃止▽労働組合のヤミ専従や違法な政治活動を行った公務員や上司のほか、見逃していた周囲の者も法律に基づき厳然と処分▽公金の不正使用や無駄遣いを防止するため会計検査院の事務や権限を拡充。裏金づくり防止のため罰則を整備▽給与引き下げなどで国家、地方公務員の総人件費をともに2割削減▽行政改革機能を集約した「行政改革推進庁」を設置▽内閣法制局長官への国会議員の自由な質問機会の確保▽政党職員を政府職員に採用する場合の恣意(しい)的な運用を防止▽国会審議での政府参考人制度の維持▽世襲候補を無原則に公認、推薦しない

(平成22年6月17日 共同通信)

 
 
Copyright (C) kokueki-kenkyu-kai-Nakano(The national interest society "Nakano"), 2661-2669(as 2001-2009 in Nipponian imperial calendar). All rights reserved