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民主党「子ども手当」増税ホントは7万円 2000万世帯に影響
民主党は、「子ども手当」の財源として提案している配偶者控除と一般扶養控除の廃止について、「専業主婦世帯…では税額が若干増える」「平均的な収入(年収437万円)の世帯で年間1万9000円(月額1400円程度)」と説明しています。しかし、この金額はかなり過少な試算です。
「年収437万円」は国税庁の「平成19年分民間給与の実態」のデータを根拠にしたものとみられます。これは男女あわせた平均値です。しかも独身の若年労働者や非納税者も含めています。
男性の年収平均値は542万円、「男性の納税者」では562万円です。さらに「配偶者控除のある男性納税者」に限って試算すれば、約661万円となります。この世帯の増税額は、民主党のいう「1万9000円」の2倍以上の5万1000円になります。また、23歳以上の子や親を扶養している場合には、2人分の控除がなくなるため、さらに増税額が増えます。(表)
財務省の国会提出資料では、二つの控除の廃止による増税額はあわせて1・4兆円とされています。一方、増税となる世帯数は、国勢調査や税務統計から推計すると「子ども手当」をもらえる世帯も含め2000万世帯ほどになります。1世帯あたりの平均増税額は7万円(月額6000円)になる計算です。この点からも民主党の説明が過少であることは明らかです。
また、仮に増税額が年1万9000円だとしても12で割ると月1400円にならず、この根拠も不明です。
(平成21年8月21日 赤旗)
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