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渡辺新党、8日にも旗揚げ…十数人を擁立
渡辺喜美・元行政改革相は5日、新党「みんなの党」を8日にも結成する方針を正式に表明した。
「脱官僚・地域主権・生活重視」を3本柱とし、政権交代と政界再編を目標に掲げたが、前途には課題が多い。
渡辺氏は5日、福島県喜多方市で新党の意義について記者団に「政権交代は民主党と同じ(目標)だが、私たちは政界再編まで考えている」と語った。その上で、「自民党の補完勢力にはならない。自民党は官僚依存で民主党は組合依存。真の改革勢力は我々だ」と訴えた。
関係者によると、新党には無所属の渡辺氏(栃木3区)、江田憲司(神奈川8区)、自民党を離党した山内康一(同9区)、広津素子(比例九州)の各前衆院議員と、民主党を除名され、衆院神奈川4区から出馬予定の浅尾慶一郎参院議員が参加する見込み。「公職選挙法で定めた政党要件はクリアできる。元議員や新人を含め、十数人を衆院選で公認する」(渡辺氏周辺)方針だという。
ただ、渡辺氏は政権交代に向けて民主党との連携を示唆しているが、同党の小沢代表代行は「国民新党のように協力態勢になっていれば別だが、(渡辺氏の新党とは)何の話し合いもない」と距離を置いている。
民主党は3日に新党参加が見込まれる江田氏の選挙区に新人候補を擁立しており、衆院選での直接対決となると、将来の連携の障壁になる可能性がある。
衆院選の結果、自民、民主両党の議席数が伯仲すれば少数政党がキャスチングボートを握ったり、政界再編が模索されたりする局面も出てくるが、現状では、その可能性が低いとの見方が多い。民主党が単独過半数を取るようなら、新党が存在感を発揮するのは一層難しくなる。
「新党参加が見込めるメンバーは、渡辺氏以外は選挙基盤が強固と言い難い」(関係者)という点も、不安要因となっている。
(平成21年8月5日 読売)
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