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動画や投稿・閲覧サイト…ネットで政治情報提供
衆院選を前に、インターネットで政治情報を提供する動きが活発化している。
早大マニフェスト研究所と日本インターネット新聞(竹内謙社長)は衆院が解散された7月21日、「e国政」と名付けたサイトを開設した。小選挙区と比例選の一覧画面から候補予定者の氏名を選ぶと、政策を訴える約5分の動画が流れる。全党派に参加を要請して希望者だけを撮影し、既に477人分を配信している。解散直後は1日50万件以上のアクセスがあった。国政選では初めての試みだという。
米国発の投稿・閲覧サイト「ツイッター」を利用する候補予定者もいる。日々の活動や感想を投稿すると、利用者のパソコンや携帯電話に瞬時に届く仕組みだ。オバマ米大統領が大統領選で活用し、支持拡大に効果があったとされる。自民党の橋本岳・前衆院議員は、麻生首相が衆院解散の決意を表明した党両院議員懇談会にパソコンを持ち込み、首相らの発言をその場で投稿し、4700人以上に情報を届けた。民主党の藤末健三参院議員も1日約10本を投稿している。
ただ、公示日を境に動画更新やサイトへの投稿はできなくなる。公職選挙法が、定められたビラやはがき以外の「文書の頒布」を禁じているからだ。竹内社長は「公示後に政治状況が変化しても、有権者に有効な判断材料を提供できない」と解禁を求める。国際大の庄司昌彦主任研究員(情報社会学)も「ツイッターを介し、政治家が直接発信した情報をもとに有権者同士も連絡を取り合い、行動を起こしやすくなる」と有効性を指摘する。民主党は、公示後のネット利用解禁を政権公約(マニフェスト)に盛り込んでいる。
(平成21年8月4日 読売)
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