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受給資格、加入10年に短縮 無年金対策で与党公約

 自民、公明両党は3日、無年金対策の一環として、公的年金の受給資格を得るための最低加入期間を現行の「25年」から「10年」に短縮する年金制度改革を目指す方針を固めた。両党が近くまとめる与党共通公約に盛り込む。

 自民党の細田博之幹事長が同日、日本経団連への衆院選マニフェスト(政権公約)説明会で、最低加入期間について「無年金の問題がいくつかある。とりあえず10年で(受給の)権利が発生することがスタートラインだ」と表明。公明党はすでに公表済みのマニフェストで10年への短縮案を掲げている。

 民主党は公的年金を一元化し、最低保障年金を創設することなどをマニフェストに盛り込んでおり、無年金対策が争点の一つになりそうだ。

 現在無年金の人や今後加入を続けても受給権を得られない人は社会保険庁の推計で118万人に上る。これらの人の中には生活保護を受けて暮らす人もいるとみられる。

 すべての国民を対象とする基礎年金は最低25年保険料を納めると受給権が得られ、40年間納付した場合には満額の月6万6千円が支給される。10年間の納付で受給資格を認めた場合、受給できる人は増えるが、単純計算すると支給額は満額の4分の1の月1万6500円にとどまる。

 このため、老後の生活を保障する年金額としては不十分との批判が出る可能性があるため「最低保障機能」を持たせるため、一定額を上乗せする方向で検討している。

(平成21年8月3日 共同)

 
 
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