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東国原知事、出馬断念 自民総裁どころか都議選惨敗“戦犯”扱い
宮崎県の東国原英夫知事(51)の次期衆院選への出馬が「消滅」した。東国原知事は13日、ビートたけし(62)から立候補を断念すべきと助言されたことについて「重く受け止めたい」とコメント。最終的な判断は「今の時点で即答できない」と話したものの、事実上の撤退宣言とみられる。都議選敗北の“戦犯”扱いされるなど踏んだりけったりの知事。東国原劇場は迷走自民党の巻き添えを食っただけの格好に終わりそうだ。
師匠からのアドバイスは、絶好の落としどころとなったようだ。宮崎県庁で記者団の質問に答えた東国原知事は、たけしと10日夜に都内で会食した際、次期衆院選への出馬を断念するよう助言されたことを明言。その上で、たけしの言葉を「重く受け止めたい」と語った。
知事は「(たけしが)『逆風で大変だな。今回は我慢して次のチャンスに出た方がいいのではないか』と言っていた」と説明。「逆風」の意味について、「任期を全うしないで国政転身することへの違和感だと感じる。まして、首相ポストを要求するなんてけしからんとの意見もある」と指摘した。
たけしは11日のテレビの記念イベントで、東国原氏に「とにかく謝れと。そんで、宮崎に帰れ。(世間の反応は)逆風どころじゃない。全部、頭の毛なくなるぞ」と一喝したことを暴露。引くに引けない状況となっていた弟子に対し、師匠が撤退の“道筋”を作った形だ。
知事周辺によると、たけし以外の親しい知人からも「(出馬は)やめておいたほうがいい」とする電話が相次いでいたという。これに対し東国原氏は「厳しい状況ですね」と心情を吐露。本人なりに流れを変えようと、策を練ってきたが、都議選の敗北で状況は一層厳しいものとなったという。
12日、自民党の石原伸晃都連会長は都議選敗北について、東国原知事の出馬をめぐる騒動が影響したことを繰り返し言及。あたかも惨敗の“戦犯”が東国原氏であるかのように印象づけた。
もともと、比例代表1位での擁立が検討されていた。だが、候補に挙がった九州ブロックは状況が厳しく、最有力とされた東京ブロックでの擁立も「都議選の結果でほぼ消滅した」(自民党選対関係者)という。
もはや「逆風」すら吹いていない状況だが、自らの出馬について「何とも言えない。(後援会と)あらゆるケースを勘案して相談する」と、含みは残している。解散・総選挙の日程が決まったことについては「タイミング的には今しかなく(麻生首相は)英断された」と評価した。
(平成21年7月14日 スポーツ報知)
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