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民主「最低賃金千円」、マニフェストに明記へ

 民主党は10日、総選挙のマニフェスト(政権公約)に、最低賃金を全国平均で時給千円とする数値目標を明記する方針を決めた。低賃金労働の改善に向けた象徴的な政策と位置づける。ただ、党内には経済情勢の悪化で慎重論も強いため、中小企業への補助も併記することになった。

 最低賃金の大幅引き上げは07年参院選の公約に盛り込まれたが、中小企業を中心に経営者側に反対が強かった。党内からも「千円に引き上げたら、解雇の口実にされかねない」として、明記を見送るべきだとの声が出ていた。

 だが、見送った場合は低所得に苦しむ若者から「後退」とみられかねないと判断。時期を明示せず将来目標とし、正社員と非正社員の均等待遇や派遣労働見直しなどとあわせ、改善に取り組む姿勢をアピールしたい考えだ。

 08年度の最低賃金は全国平均で時給703円。北海道、東京、京都などで生活保護水準を下回る「逆転現象」が問題化している。連合は今年度は全国平均で15円程度の増額を求め、長期的には900円超を目指す。ただ91年度以降は30円以上増えたことがなく、「千円」達成のハードルは高そうだ。

(平成21年7月11日 朝日)

 
 
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