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民主・鳩山代表に脱税共犯疑惑…66人分の架空証明
献金していない人の税控除書類提出
鳩山代表 民主党の鳩山由紀夫代表の資金管理団体「友愛政経懇話会」による故人・架空献金問題で、同団体が献金していない人についても所得税の控除を受けるための書類を総務省に提出し、同省から証明を受けていたことが8日、明らかになった。いったい、なぜこんな事を行ったのか。場合によっては、鳩山氏側が脱税の共犯になる可能性を指摘する専門家もいる。
読売新聞によると、同団体は2005−07年の間に、総務省に延べ113人分の税控除の書類を提出、証明を受けた。しかし、同団体は先月30日の収支報告書の訂正でこの間の個人寄付者数を延べ47人に訂正したため、66人分が架空の証明になったことになる。同省は先月30日、同団体に証明書を速やかに返還するよう指導したという。
政治家の資金管理団体などに個人が寄付した場合には、所得税の控除を受けることができる。その手順は(1)寄付をして収支報告書に氏名が記載される(2)寄付を受けた団体が総務省や都道府県選挙管理委員会に税控除の書類を提出、証明を受ける(3)寄付者が証明書を使って確定申告し、税の還付を受ける−となる。
ただ、この証明書が実際にどう使われたかは不明だ。
日大の板倉宏名誉教授(刑法)は「仮に寄付をしていない誰かが税還付を受けていれば、その人物は所得税法違反(脱税)に当たり、それを知りながら証明書を渡したとすれば鳩山氏側は共犯になる可能性が高い。もちろん、誰も使っていなければ、犯罪性はないだろう」と語る。
また、明治大の高木勝教授は「そもそも、架空の献金なのだから、証明書を受け取る必要はない。仮に脱税のような行為があったとすれば、監督責任がある鳩山氏の責任は重大だろう」と話している。
与党が追及の手を強めるなか、鳩山氏は説明責任を果たせるのか。鳩山事務所は読売新聞の取材に「寄付問題の対応については弁護士事務所に一任している」としている。(平成21年7月8日 ZAKZAK)
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