平成25年4月14日
台湾は中国と手を切り明確に日米を選択した。
日本政府が沖縄漁民の反発を受けてでも妥協して台湾の要望をほぼ受け入れた理由が理解できた。
中国は、かねてより尖閣は台湾の一部であり台湾は中国の一部なのだから当然尖閣は中国の物だと言ってきた。台湾が日本と尖閣の件で漁業協定なりルールにおいて話がつけば中国は手を出せなくなる訳だ。台湾の立場は、台湾漁民が先祖代々漁業をしてきた尖閣の海域で漁さえさせてもらえれば主権の件は棚上げにするという事だ。棚上げの意味は、実行支配している日本の領海(尖閣諸島)には入らないという意味と同義である。今後は、中国から金を貰った台湾人が魚釣島に上陸することもなくなる。
中国が尖閣の主権を確保する為には、中国は台湾を確保しなければならなくなり、その際は日本、アメリカ、台湾と対決しなければならなくなりハードルが一挙に上がる。
この際、日米台の軍事同盟締結に向かって突き進んでもらいたい。将来的にASEAN諸国も加えれば中国共産党包囲網が完成する。
最後に、日本政府が台湾側に大きく妥協したもう一つの理由は、311で台湾人が大きく支援してくれた事に対する日本人の台湾人に対するメッセージを台湾をよく知る安倍総理が示したかったからではないだろうか。引き続き、安倍内閣を支持したい。
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尖閣:日本と手を結んだ台湾、中国船追放の立場表明
両岸協調崩壊の危機
今月10日に日本と17年ぶりに漁業協定を締結し、尖閣諸島(中国名:釣魚島)周辺海域での漁業権を獲得した台湾が、この協定で設定された日台共同水域に侵入する中国船は追放する、という公式の立場を表明した。
これに対して中国は「中華民族全体の利益を損い、両岸間の信頼を破壊する行為だ」と反発し、尖閣諸島の領有権をめぐる日中間の対立が中台間の対立にも飛び火している。
12日付の香港紙サウスチャイナ・モーニングポストは、日台漁業協定締結直後の記者会見で台湾の王進旺・海岸巡坊署署長が、記者から「両国が合意した共同水域に中国の海洋監視船や漁船が出現したらどうするのか」という質問を受けたのに対し「法の規定に従い、当該海域を離れるよう勧告したり、追放したりする」と語ったと報じた。また蔡日耀・台湾漁業署副署長も今月11日、立法院(国会に相当)で「中国の船舶は、日本と結んだ漁業協定の適用対象ではない」という答弁を行った。中国漁船は、台湾が日本から操業権を認められた海域で操業できないというわけだ。
しかし、日本も防げない中国の海洋監視船や漁船の尖閣海域出現を台湾が防止・追放するというのは現実的には難しい、というのが専門家たちの分析だ。東シナ海の休漁期間が明ける今年9月以降、尖閣周辺海域で中国と台湾、日本の「三角対立」が起こるのではないか、という懸念も持ち上がっている。
中国は台湾を非難している。親中系の香港紙・大公報はこの日「尖閣諸島は中国領で、両岸の漁船はどちらもこの海域に入って操業できる。台湾は、日本が与えるちっぽけな利益のために、民族の大義を捨ててはならない」と主張した。
また中国国営の環球時報電子版も11日、在米華僑の評論家が執筆した「いっそ台湾は口を閉ざして黙っているべき」という趣旨の記事を掲載した。
日台間の漁業協定は認められない、という意見も出ている。清華大学の劉江永・国際関係研究院副院長は「中国と日本は1997年に釣魚島に関する漁業協定を締結し、排他的経済水域(EEZ)制度も施行している。台湾は中国の一部なので、別途日本と漁業協定を締結する必要はない」と語った。
一方、中国海軍の東海艦隊は今月10日から15日まで、浙江省寧波付近の東シナ海で実弾射撃演習に入り、これは日本・台湾間の漁業協定締結を念頭に置いたものではないかという見方が出ている。
今回の演習には、戦闘艦艇はもちろん、早期警戒機や戦闘機も参加しているという。(北京= 崔有植(チェ・ユシク)特派員)
(平成25年4月13日 朝鮮日報)
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文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)