平成23年10月27日
外国人1万人 日本へ無料招待 観光庁「安全」PR狙う
観光庁が、東日本大震災で落ち込んだ外国人観光客の誘致に本腰を入れ始めた。放射能汚染によるイメージダウンを払拭(ふっしょく)しようと来年度、外国人1万人を日本に無料招待する計画を打ち出した。海外での宣伝活動も再開し、「口コミ」で観光客数の回復をねらう。
1万人は専用サイトを通じて公募する。条件は(1)来日旅行の計画書を出す(2)自身のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やブログで感想を書く(3)日本の印象に関するアンケートに回答する――の主に3点。
旅行内容や情報発信力の高さを基準に1万人を選び、往復航空券を無料で贈る。観光庁の溝畑宏長官は「(外国人客が)日本に来る動機として、口コミは極めて有効」と話し、SNSやブログを通じて日本の安全性を伝えてもらう。
この施策のため観光庁は来年度予算の概算要求で航空券代や事務費など11億円を計上。1人あたり平均7万〜8万円程度を想定しているが、上限は未定だ。宿泊費や食事代など日本での滞在費は出ない。「1万人が国内に滞在する経済効果は13.1億円、経済波及効果は31億円」と溝畑長官はそろばんをはじく。
このほか、震災後控えていた海外15カ国・地域での宣伝活動も10月から本格化。来年3月まで総額約66億円をかけ、アジア各地を中心に、旅行会社のツアーづくりを支援し、来日客の声を雑誌で紹介する。
日本政府観光局によると、9月の来日外国人客は前年同月比24.9%減。最も落ち込んだ4月の62.5%減から回復傾向にあるが、ペースは鈍い。政府は将来、来日外国人観光客を2010年の3.5倍、3千万人にすることを目指しており、今回の施策もその一環と位置づけている。(南日慶子)
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東郷のコメント:
全く呆れて話にならない。日本国の財政は悲惨である。これは誰しも異論なかろう。にも関わらず物事を金で解決しようと安易に考える発想がおかしい。安かろう悪かろうだ。外国人は、日本は金をばらまかないと外国人観光客が来ないような魅力の無い国だと思うことだろう。知恵を絞り、金を使わずにアイディアで同じ効果を生む方法はいくらでもある。すぐに予算を組むという発想から脱却してもらいたい。
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文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)