平成23年4月18日
政府、天下り規制強化へ…半月足らずで方向転換
枝野官房長官は18日の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所の事故後、経済産業省幹部の東電への天下りに批判が強まっていることを受け、天下り規制を強化する方針を表明した。
省庁による再就職あっせんを禁止する国家公務員法を抜本的に見直し、あっせんがない場合でも、再就職を規制する。
政府は5日、あっせんによる再就職の禁止を前提に、事後的な監視体制を強化するとして、新機関創設を盛り込んだ公務員制度改革の「全体像」を決めたばかりだ。枝野氏の発言は、あっせんがない場合にも再就職を規制するという、さらに厳しい制度を目指すもので、半月足らずで方針を変更することになる。
海江田経産相は18日、経産省幹部の電力会社への再就職の自粛を促すことを表明。しかし、枝野氏は同日午後の記者会見で「今回事故が起こって(経産省と東電の)関係に疑念を持たれている。今の法制度に基づく事後チェックで良いのかも含めて抜本的に考える」と述べ、電力業界に限らず、天下り規制全般を強化する意向を強調した。1月に東電顧問に就任した石田徹・前資源エネルギー庁長官については、自主的な退職を促した。
(2011年4月18日21時13分 読売新聞)
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東郷のコメント
方向性としては正しい。また、原子力安全・保安院などへ天下りしている連中は今回の事態を受けて、しかるべき時期に当然処分されるべきだ。全くの行政官で原子力のど素人である天下り官僚が自分たちは安全な場所から偉そうに記者会見している姿は、戦場に行った事すらない大本営参謀がはなつ大本営発表を思い起こす。
文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)