平成23年3月27日
子ども手当の拡充取り下げも
民主党の岡田克也幹事長は26日、子ども手当制度を2010年度の水準のまま4月から半年延長する「つなぎ法案」の成立を優先させるため並行して成立を目指してきた、制度を拡充する11年度の法案を取り下げる意向を示唆した。東日本大震災関連の視察に訪れた山形県天童市で記者団に述べた。
制度拡充には野党が強く反対しており、現行法の3月末の期限切れを前に、支給家庭への影響や自治体の混乱を避けるため、譲歩もやむを得ないとの判断に傾いたとみられる。
岡田氏は審議中の11年度法案の扱いについて「(現行水準のまま)つなぎ法案でつなぐことにしたので、積み増す部分は事実上ないわけだから、取り下げてもいい」などと述べた。
同時に、つなぎ法案に関し「現行制度の期限切れで児童手当に戻してしまうと、いろいろな混乱が生じるので成立させてもらいたい」と強調。マニフェスト(政権公約)で約束した制度拡充については「具体的な水準や要件は、現行制度を4月以降につないだ上で、野党とよく議論すればいい」と語った。
11年度法案は(1)0歳から中学卒業までの子どもに1人当たり月1万3千円の現行制度を、3歳未満のみ7千円上乗せして2万円支給(2)外国人が母国に残した子への支給をやめる(3)給食費や保育料などを天引きできるようにする―などが主眼。
現行法は10年度限定のため、3月末までの成立を目指していたが、自民、公明両党の反対でめどが立たず、政府、与党は現行制度を継続する「つなぎ法案」を別途提出。野党は、ばらまき批判を強め、拡充案の取り下げを求めていた。引用:中国新聞
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東郷のコメント
(1)の0歳から中学卒業までの子どもに1人当たり月1万3千円の現行制度を、3歳未満のみ7千円上乗せして2万円支給という野党が反対する拡充案には反対ですが、これまで批判が強かった(2)外国人が母国に残した子への支給をやめる、さらには、道徳観・倫理観なきモンスターペアレンツを懲らしめる(3)給食費や保育料などを天引きできるようにするという、これまでの問題点を是正する点については、是非やってもらいたい。今更、児童手当に戻すのは混乱を招くわけだから意味ないですね。野党は、議論に加わり是々非々で決断して貰いたいものです。混乱させても誰も得しません。
文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)