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ホテルで日本神話に触れる  沖田 東一

平成23年5月13日

 仕事柄ビジネスホテルを利用することが多いが、たいていのホテルにおいてあるのがモルモン経典、聖書だ。なぜキリスト教国でもない日本のホテルに聖書があるのかというと、ギデオン協会というキリスト教団体が寄贈しているらしい。もちろん布教が目的だが、暇なサラリーマンがつい読むこともあるだろうし、なかなかに良いアイディアだと思う。
 日本神道も同様のことを行うべきではないだろうか。国生みや八岐大蛇、天孫降臨など、古事記や日本書紀などに書かれた日本神話は、キリスト教やギリシャ神話にひけをとらない内容をもつ。こうした神話書籍を大量に印刷してホテルに置いてもらうのだ。もともとホテルの経営者も断固たる思想で聖書を置いておるわけではない。よほど偏った思想の持ち主でない限り、置いてくれるだろう。こうすることで、日常触れることのない日本神話を多くの人に知ってもらい、日本神道・天皇にも理解を持ってもらう良い機会となる。また国民にとっても自国の神話を知る良い機会となるだろう(自分の国の神話を殆ど知らないのは、日本人くらいではないだろうか)。
 ホテルの他にも、病院や学校、養護施設、パーキングエリア、刑務所など、人の集まる場所へどんどん配布していくべきだと思う。

文筆:沖田東一