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国民は原点からの改革を望んでいる  木下 裕二

平成23年10月4日

 数日前の産経新聞のコラムに面白いジョークが載っていた。
 ある高級レストランで出されたスープに、もし蝿が入っていたら…ドイツ人はスープが充分加熱されている事を確認して、冷静に蝿を取り除きスープを飲む。アメリカ人は、まずボーイを呼び、そして店長を呼びクレームを言い、店を訴える。韓国人は「日本人が悪い」と叫ぶ。そして日本人は辺りを見回し、蝿が自分のスープだけに入っているのを確認すると、そっとボーイを呼ぶ。
 有名なジョークだが、韓国人バージョンを聞いたのは初めてだ。中国人バージョンなども是非聞いてみたい。
 それはともかく、そろそろ国民は気付き始めたのではないだろうか。毎日流される韓流ドラマや韓流音楽。何かあるとすぐ日本国旗を燃やす一部の韓国人や中国人、そしてそれをいちいち放送するテレビ番組。被災地で活動する民間ボランティアはマメに取り上げるが、苛酷な状況下で献身的な活動を続けている自衛隊員に、なかなかスポットを当てない報道番組…。
 何らかの意図を持ってメディアが作られ、偏向放送している事に国民は気付きつつあるのではないだろうか。
 しかし何となく蔓延している左翼的な空気(反戦平和、人権、男女平等、在日問題等)の圧力を感じ、多くの日本人は声を上げない。
 スープの話ではないが、自分の思っている事が間違いなく正論であっても、周りの空気を読み一人で声を上げられないのが日本人である。
 しかし誰かが口火を切ると追随する者が表れ、体制を逆転する事が出来るのも日本人ではないか。
 野田内閣が当初、高支持率を得たのは、どじょう演説もあったが、それよりも元からあったいわゆるA級戦犯は戦争犯罪人ではない等の保守的発言に、国民は期待したのではないか。自分達の気持ちを代弁してくれる首相を待望していたのではないか。だから増税を掲げていたにもかかわらず、あれだけの高支持率を獲得する事が出来たのではないか。
その期待は早々に裏切られる結果とはなってしまったが、国民の意思は示された。
 石原東京都知事は、あれ程右寄りの発言をするのに支持され再選する。民間の浄財で運営されている靖国神社は無くならない。育鵬社の教科書は今年横浜市が採用するなど、その採択地区を少しずつ広げている。…全て国民の静かな意思表示だ。

 次の首相には是非こう発言してほしい。
「極東軍事裁判は戦勝国の事後法による違法裁判で、国内法において戦犯は一人もいない。いわゆるA級戦犯と言われた人々は国会決議を経て既にその名誉を回復している。
靖国神社には、日本国の為に尊い命を捧げた御霊(みたま)が祀ってあり国家の代表者として終戦記念日に哀悼の意を表し参拝するのは当然だ」

 こう正論を言い切って頂ければ、中韓、朝日の大反発が起こり国家を挙げての大論争となるが、過去の歴史を国民全員が議論し正しく理解する機会が与えられ、憲法改正、教育改革に向け、また一歩前進するのではないか。
 まずこの原点の改革から始めてほしい。

文筆:木下裕二