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中露の領海侵犯へ明確な対応を  木下 裕二

平成23年9月11日

「宗谷海峡へ露艦艇20隻…次は中国海軍か!?」

防衛省は9日夜、ロシア海軍艦艇4隻が北海道の北にある宗谷海峡を通過したと発表した。他に約20隻が宗谷海峡に向かい、10日未明までに一部が通過した。
4隻がまとまって宗谷海峡を通過するのは異例で、20隻以上の艦艇が同海峡を通過すれば過去最大規模となる。8日に空軍の長距離爆撃機TU95が日本を1周した上、海軍も露骨な挑発行為に出た形で、ロシアが野田佳彦政権の主権意識や外交姿勢を瀬踏みしようとしている可能性がある。…
(9月10日産経新聞)
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(木下コメント)
 昨年の中国漁船追突事件の菅政権の弱腰対応はその後、隣国の対日強行政策を一気に加速させる結果となってしまった。
 野田政権に代わり、以前よりあった保守的な発言を期待したが、民主党保身を意識するあまり小沢氏に配慮した人事、組閣を行い、さらに外交防衛が弱体化する結果となってしまった。
 民主党政権が近々転覆するのは間違いないが、その間隙をついて中、韓、露(特に中露)が連携をとって不法行為をさらにエスカレートさせ、既成事実を積み上げていくのは明らか。
 敵国の不法行為に対抗するには自衛隊の配備が不可欠であるが、その自衛隊員の命を守る為にもまずは憲法改正して自衛隊を正規軍として認めなければならない。(現行法では海外のPKO活動でまともな武器すら持てない状況)
 そして政府の明確な発言と行動が常に必要。尖閣に近づく違法漁船(民間人を装った人民解放軍)なら、建前上逮捕取締りも可能だが、中国海軍が堂々と「我々の領海域で正当な行為を行っている」と主張し尖閣に上陸してきたら、どう対応するのか?すでに中国の漁業監視船が領海侵犯し、その準備を着々と進めている。
 先ずは野田政権には、そうなる前に一刻も早く何らかの形で尖閣に人員を配置する事を検討してほしい。

文筆:木下裕二