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政府や東電ばかり責められるのか  大連 健

平成23年7月21日

宮城知事「国と東電に強い憤り」

 宮城県の村井嘉浩知事は19日の記者会見で、放射性セシウムを含む県産の稲わらが福島県などの肉用牛に与えられていた問題について、国や東京電力に対し「想定できていなかったことに強い憤りを感じる。(農家の)経営に及ぼす影響は甚大で、しっかり責任を負っていただきたい」と述べた。

 村井知事は「牛の肥育農家には何の責任もない」とあらためて強調。福島県や山形県の牛にセシウムを含むわらが与えられたことには「結果として他県産の牛に影響を及ぼしてしまったことは残念でならない」と話した。
(平成23年7月19日 産経)
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 政府の隠ぺいの責任、東電の事故およびその後の対応のまずさは大きな過失であり責任は重い。
 しかし宮城県知事は、政府や東電ばかりを責められるのか。福島県とは隣県であるのだから同等の危機意識を持つべきではなかったか。魚介類の汚染が危険視されていることと同様、陸地にあるものも汚染の可能性はある。日本が一つになって困難に立ち向かわなければならない時に、責任の押し付け合いはやめてもらいたい。政府と東電だけを責める恥ずかしい言動をするよりも自身の危機意識のなさを恥じるべきだ。むろん東電や政府にも責任はあるので、政府も後手になるような情報隠しはやめてもらいたい。そして我々国民も、風評被害に惑わされないようにしないといけない。

文筆:大連健