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工夫した節電を願う  大連 健

平成23年5月2日

節電…暗い道・動かぬエスカレーター 障害者「外出怖い」

 東日本大震災の影響で節電ムード一色になるなか、障害者に不安が広がっている。エスカレーターの停止で通い慣れた道がつかえなかったり、照明が消えた暗い道で転倒したりするためだ。大規模停電回避に必須の節電だが、外出を控えるようになった人もおり、バリアフリーへの配慮が求められている。(油原聡子)

 「目印にしていた案内板や自販機の照明が消えると方向感覚を失ってしまう。いつも使う階段がどこにあるかもわからなくなる」
 こう訴えるのは、「網膜色素変性症」の患者らでつくる団体の会長を務める金沢真理さん。この病気の主な症状に、暗いところでものが見えなくなる夜盲症(とり目)がある。
 普段は問題がなくても、暗くなって目印が失われると、エスカレーター停止のロープに気づかずひっかかったり、階段に気づかずに転倒したりするという。実際に骨折した人もいる。
 地下鉄などでは案内板の照明も消されているため、乗り換えや改札がわからなくなることも。障害者や高齢者の使用が想定されるエレベーターの案内板の照明まで消されている駅もあり、視覚障害者からは「駅の改札や階段を使うのが怖い」という声が上がる。
(4月29日 産経ニュース)
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コメント:
 関西でも節電の為、照明が消されている。コンビニやパチンコのネオン程度ならそんなに気にならないが、都市全体が暗くなっているというのは、記事にもあるように危険な状況だ。むやみに電気を消すのではなく、例えば省エネのLEDに換えたり、反射鏡など使って暗い所に光を反射させる。エスカレーターも常時稼働式ではなく、センサー感知で稼働するエレベーターにする。極端な言い方をすれば、エレベーターみたいにボタン式でもよい。余りに暗いと気分も滅入るし、標識を見落とす事もあるので不便だ。利用者に不親切であってはならないし、外国人観光客にも元気のない暗い日本としか映らないのは残念ではないか。技術立国日本として、節電にも工夫を凝らして乗り切ってほしい。

文筆:大連健