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沖縄を中国に貢ぎかねない管と仙石  東郷 秀憲

平成22年10月22日

 「琉球取り戻せ」 菅首相“沖縄独立”発言を中国ネット絶賛

中国の大規模反日デモは18日で3日連続の発生となったが、なんと成都市のデモでは「収回琉球、解放沖縄」と大書した赤い横断幕が登場した。「琉球を取り戻し、沖縄を解放しよう」との意味で、かつて中国の属国だった琉球を独立させ、沖縄本島を支配下に組み入れようというのだ。その下地になっているのが、菅直人首相(64)が昨年9月に行った「沖縄は独立すればいい」との売国発言。中国のネット上では「菅氏はいいことを言う」ともちきりだ。(夕刊フジ)
 中国湖北省武漢市で18日午後、若者らの大規模な反日デモが発生。目撃者の証言などによると、約2000人が参加した。これで中国での反日デモは3日連続となった。
 こうした中、問題のスローガンが登場したのは、「イトーヨーカドー」など市内の日系店舗が破壊された成都のデモ。
 沖縄は日本のものでないから、昔のように中国の朝貢国に戻し、支配してしまおう−。こうした暴論を勢いづかせているのが、菅首相が唱えた「沖縄独立論」だ。
 この発言を暴露したのは、民主党の喜納昌吉前衆院議員(62)の著書「沖縄の自己決定権−地球の涙に虹がかかるまで」(未来社)。菅首相は、副首相兼国家戦略担当相だった昨年9月、喜納氏から米軍普天間飛行場の移設問題を問われると、「基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない」と漏らし、最後は「もう沖縄は独立した方がいい」と言い放ったという。この発言が明らかになった今年6月以降、中国のネットサイトには、「菅氏もいいことをいう」と称賛する声や「沖縄は一度独立させ、中国の属国にしよう」といった意見が寄せられるようになった。
 実際、最近の中国世論は、沖縄奪還論であふれている。複数のネットサイトに「明の属国だったが、17世紀に薩摩藩が軍事侵攻し、明治維新で日本政府が琉球王朝を廃止した」と、日本の主権には正当性がないかのごとき書き込みがあるほか、有力紙の環球時報も9月「沖縄はもともと日本の領土でない」と主張。香港の「亜州週刊」も今月3日、中国漁船衝突事件を引き合いに、「尖閣の主権を争うなら、沖縄の帰属問題も議論すべきだ」とふっかけた。
 そして、今回の反日デモでも、菅発言の足下を見透かしたように、沖縄を中国のために「解放」するよう求められる始末。「解放」という名の侵攻予告を、沖縄県民はどう思うのだろうか。

産経新聞電子版より引用
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東郷コメント

 管直人の歴史認識不足・不勉強は今に始まった話ではないが、呆れるばかりである。
 戦後一貫して本格左翼政権は実現してこなかった。あの村山政権(社会党右派であり左派ではない)下でも自民党が主導権を握っていた。民主党の実体は、かつての社会党と支持基盤を同じくする左翼政党である。すなわち、戦後というか議院内閣制が始まって以来、初めての本格左翼政権が誕生した。その事の余波の一つである。
 世論は、社会党、社民党、共産党という党名では流石に騙されないのだが、民主党については自民党とあまり変わらないと騙されてしまった。TVタックルなどの政治討論番組に出演している民主党議員は、爽やかな若手保守派が中心で左翼ではない人ばかりだった。
 特に、民主党を牛耳っている最高権力者の仙石官房長官の歴史認識は極めてひどい。日本国の国会議員として極めて不適当な人物であり、このような人物が実質最高権力者になっている状況を打破しなくてはならない。仙石については、別途書きたい。
 民主党を倒すというより仙石を引きずり下ろさなくてはならない。
 それが国益だ。

文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム