平成22年10月2日
露大統領、APEC訪日前後に北方領土訪問か
【モスクワ=山口香子】タス通信によると、ロシア大統領府高官は10月1日、メドベージェフ露大統領の北方領土訪問は「直近の訪日の機会に合わせるのが適当だ」と一部記者団に述べ、11月に横浜で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席のため、訪日する前後の北方領土訪問を検討していることを明らかにした。
大統領は9月29日、北方領土を「近い将来、必ず訪問する」と発言した。
(2010年10月1日23時35分 読売新聞)
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東郷のコメント
日本に対抗手段が無いことを熟知した上での行動。大統領再選に色気をみせはじめたメドベージェフは、国内向けに外交で点数稼ぎを図ろうとしている。尖閣諸島での対中腰ぬけ外交の結果が影響していることは間違いない。
モスクワにいる大使を呼びもどしたり、日本企業の対ロシア直接投資を法律で規制するなどの手がある。だが、これもトヨタなど既に進出している日本企業が人質になっているから難しい。
日本企業が、イランの油田から撤退したら中国企業がすぐに取って代わったように、先方には日本以外に中国、韓国というカードが存在する。
やはり、時間はかかるが軍事力・経済力を含む国力をアップするしかない。そして、すぐに出来る事は、日本国民及びロシア国民に対して北方領土の正確な歴史を教える(伝える)ことだ。領土問題解決の近道は、日本人全員が北方領土に関心を持つことに尽きる。
文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)