平成22年8月3日
橋下大阪府知事が、来年の11〜12月に実施される大阪市長選挙に立候補する可能性が出てきた。法律が許せば、大阪府知事と大阪市長の兼務も模索しているという。
大阪府民、いや日本国民としては大歓迎だ。国益は大阪都にあり。二重行政を脱却し東京都一極集中の緩和の為には、大阪都を実現してもらいたい。強い商都、大大阪の復活こそ国益に繋がる。かつては、競争力のあった日本企業も中国企業、韓国企業に脅かされている。思いきった起爆剤が必要。それには、有権者から圧倒的に指示されるリーダーシップのある政治家が独裁的にトップダウンで改革を断行しなければならない。ところが、民主主義かつ議員内閣制の国家では中々そうはいかない。政治の意思決定に時間がかかり過ぎる。宗教政党や少数政党がキャスティングボードを握れる現在のねじれ現象は歯がゆいばかりだ。政治の閉塞感は否めない。次々に総理大臣が変わり、その事を他国から揶揄される情けない国家。すぐさま大統領制に移行すべきであろう。(元首は、あくまで天皇陛下)
地方自治体の長選びは大統領を選ぶ直接選挙と同様に有権者の声が反映しやすい。日本国家を動かす事のできる位の影響力を持つ強力な自治体の長は、東京都知事くらい。仮に、大阪府知事が大阪市長の権限を兼務するならば巨大な権力になる。それが、大阪都知事だ。すなわち、日本国家を動かす事のできる位の影響力を持つ強力な自治体の長になりうる。そして、東京都知事、大阪都知事のいずれか一方が強烈にインパクトのある改革を断行すれば、国民は評価し、ゆくゆくは日本国首相待望論が噴出し、首相となり大統領的な改革断行が可能になるだろう。現時点で、その可能性のあるのが橋下大阪府知事だと思う。辛坊氏についても、読売テレビでの発言を聞いている限りにおいては大いに評価できる。平松など話にならない。大阪市がなくなって困るのは、大阪市長と大阪市役所の幹部役人くらいだ。
大阪都が実現されれば、関西国際空港のハブ化は一挙に加速されるだろう。ライバル国が嫌がる事をやらなければならない。羽田が国際空港としてハブ化したら韓国には大きな打撃となることは明らかだ。だが、成田との問題をかかえて色々と制約の大きい羽田では問題も少なくない。それを補完するのが関空だ。ドイツのハブ空港は、首都ベルリンではなく、かつての西ドイツの首都ボンでもなくフランクフルトにある。ハブ空港が羽田の代わりに関空であってもおかしくない。もちろん、大阪都が東京都を凌ぐ商都になったらの話だが。
いずれにせよ、伊丹空港温存派は国益を考えていない輩である事を自ら証明しているに等しい。
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大阪府の橋下徹知事が来年11〜12月に予定される大阪市長選にくら替え出馬する、との観測が府・市の関係者に広がっている。
持論の大阪都構想を巡って平松邦夫市長と亀裂が深まり、橋下知事自身が市長選出馬を「ゼロではない」と語っているからだ。知事と親しい読売テレビの辛坊治郎キャスター(54)の9月末での退社が明らかになり、「橋下市長―辛坊知事で都構想を一気に進める布石」と見る府議も。渦中の橋下知事の思惑は
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◆対立
「今まではおとなしい平松でした。しかし、これからは、はっきりと知事に反論させていただく」
2日夜、大阪市内で開かれた市幹部OBの集まりで、平松市長は橋下知事への対抗心をあらわにした。あいさつに立った元助役も「知事が市長選に出てきたらつぶさないといけない」と呼応するほど、市の関係者は警戒を強める。
実際、両トップの対立は激化する一方だ。大阪都実現には、解体される大阪市側の賛同が欠かせず、橋下知事は4月、「最終的に市長の賛同が得られなければ」としたうえで、次期市長選で、構想に否定的な平松市長に対抗する候補者を擁立すると表明。自らの出馬にも、「選択肢は残す」と含みを持たせた。
◆ダブル選
橋下知事の任期は2012年2月まで。平松市長(11年12月)の約2か月後だが、ある府議は「どのタイミングで辞職すれば知事選と市長選がダブル選になるかを、知事は真剣に検討している」と明かす。その場合、辞職した橋下知事の後継には辛坊氏が立つのではないかとの見方を示す。
今年1月、テレビ番組で橋下知事が大阪都構想に関して熱弁を振るった際、司会の辛坊氏は「知事が本気なら、(来春の)府議選に立候補する」と述べた。
橋下知事が代表を務める地域政党・大阪維新の会の幹部は、その後、知事を交えて辛坊氏と数回会い、「府議選の目玉候補に」と秋波を送ってきた。この幹部は「辛坊氏には来春の統一地方選で府議選に出てもらい、その後、橋下知事が市長選にくら替えするなら、知事選に立ってもらえばいい。退社決定で、障害はなくなった」ともくろむ。
当の辛坊氏は読売新聞の取材に、「選挙に出るかどうかについては白紙」としつつ、「地方議会にかかわっていきたい希望はある」。
◆二足のわらじ?
ダブル選だけでなく、「橋下知事は市長を兼務するつもりでは……」と推測する府幹部までいる。法律上、兼務可能かを調べ、「地方自治法では、明確な禁止規定はないのではないか」と判断したという。
ただ、「公務員の立候補制限を定めた公職選挙法に抵触する恐れがある」(総務省選挙課)との指摘もあるうえに、府と大阪市という大きな組織の両トップを兼務するのは事実上、困難とみられる。
今年1月の後援会パーティーで、「府市を解体し、強い大阪をつくる。一世一代の大勝負に出る」と宣言した橋下知事。来年度、統一選、大阪市長選、知事選と続く大阪の「選挙イヤー」に向け、激しい駆け引きが始まっている。
(2010年8月3日16時02分 読売新聞)
文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)