平成22年4月11日
先に、橋下知事の大阪都構想を支持すると書いた。この知事の政策で核になるのが、伊丹空港廃港、関西国際空港のハブ化である。
伊丹空港利用者の実に40%が羽田便だという。リニア新幹線が開業したら大阪・東京間は約1時間で結ばれる。ということは、40%利用者が減る。現在の時点でも新幹線を利用すれば、そんなに不便ではない。伊丹空港を廃港すれば、それで収益をあげられるJRは、その収益をリニア新幹線敷設に投下すれば開業も早まる。伊丹空港を廃港して関西国際空港に集結させることができたならば、関西国際空港は日本で唯一の24時間国内・国際便が就航するハブ空港になる。
さらに、国土交通省は、戦略的に北海道、沖縄など外国人観光客の多い地域にある空港を除き、地方空港からは韓国等への国際便を飛ばさないようにする。日本に国際空港は沢山いらない。地方から直接近隣アジア諸国のハブ空港に飛ばすから、関空、成田が儲からない。インチョンに飛ばせなくなったら、経営が破たんし廃港になる空港もでてくるだろうが仕方ない。そもそも、空港が多すぎるのだ。一部の需要がある空港は、生き残りをかけて関西国際空港に飛ばすだろう。結果、関西国際空港のハブ化に貢献する。関西国際空港の為には、ライバルであるインチョンを潰さないといけない。
東京は、羽田の国際化は進むだろうが限界がある。成田も弱い。ドイツのように首都はベルリンだがハブ空港はフランクフルトにあるというふうになる。東京都民が大阪都民をうらやむ日も近い。かつて、本社を東京に移した企業も戻ってくるかもしれない。
橋下改革を見守りたい。
文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)