平成22年10月30日
途上国の生態系保全へ1630億円=COP10、菅首相が表明=名古屋
名古屋市で開催中の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で、120以上の国・地域による閣僚級会合の開会式が27日午前行われ、大詰めの協議が始まった。開会式に出席した菅直人首相は、途上国の生態系保全のため、今年から3年間で20億ドル(約1630億円)の支援を行うと表明した。
これまでの事務レベル協議では、生物遺伝資源から得た開発利益の一部を原産国に還元する新ルール「名古屋議定書」の原案づくりで、多くの利益還元を求める原産国側の途上国と開発側の先進国とが激しく対立。閣僚級会合では、これらの主要議題について政治決着を目指す。
菅首相は開会式で、「途上国が(生物多様性保全に関する)国家戦略を策定し、実践する取り組みを支援するため、『いのちの共生イニシアティブ』を立ち上げ、10年から3年間で20億ドルの支援を行う」と表明。その上で「地域住民の参画を得た(自然)保護区の管理能力の強化、(日本が提唱した)『SATOYAMAイニシアティブ』を通じた持続可能な利用の実践、遺伝資源の利用と利益配分の促進を世界に広げていきたい」と述べた。
(10月27日 時事通信)
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コメント:
特別会計への事業仕分けで支出を切り詰めている中で(30億円)、馬鹿な首相が海外へバラまき(1600億円)をしてしまう。菅首相は、我が国の借金が800兆円もあること、国家収入の大半が借金の利息に消えていて、いつ経済破たんしてもおかしくない状態であることが理解できているのだろうか。
生態系の保全も大事かもしれないが、国益と直結しない事象に対して、1600億円もの金を供出する余裕が今の日本にあるとは思えない。円高不況の中で国民の生活は逼迫しているのだから、1600億円はまず国内の景気対策に使うべきだろう。
個人的には、景気が回復するまでは、ODAなどの金銭的支援はストップすればいいと思っている。特に世界第二位の経済大国である中国へのODAなど愚の骨頂である。そして資金援助の代わりに、災害時の自衛隊派遣を積極的に行い、人的支援国家として世界に貢献するのだ。この方がコスト的にも対外パフォーマンス的にも受けがいい。資金提供は景気のいい国が行えばよい。借金大国の日本が見栄をはって金を出す必要はない。
文筆:沖田東一