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新城幸也選手を応援したい  沖田 東一

平成22年10月2日

 新城が9位=日本選手初の1けた−自転車世界ロード
 自転車ロード種目の世界選手権は3日、オーストラリアのメルボルンで男子個人ロードレース(257.2キロ)が行われ、新城幸也(ブイグテレコム)が首位と同タイムの6時間21分49秒で9位になった。日本選手が同選手権で1けたの順位に入ったのは、プロとアマチュアがオープン参加になった1996年以降初めて。 
 別府史之(レディオシャック)は30位、土井雪広(スキル・シマノ)は72位だった。
(10月3日 時事通信)
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コメント:
 記事でも少し書かれているが、ロード世界選手権での日本人選手のベストテン入りは戦前の1936年のアマ個人7位以来、80年ぶり、プロアマ混合になってからは初の快挙である。一般マスコミの扱いは小さいが、もう少し大きく報道されてもいい気がする。
 自転車ロード世界選手権は、長く日本人選手の成績は低迷しており、完走すらままならないレースも多かったが、今年のレースでは表彰台には届かなかったものの、日本人として過去最高の成績を残してくれた。多くの強豪(五輪金メダリスト含む)の攻撃に晒されながらの見事な勝利である。
 新城選手は国内レースでも多くの優勝成績を持ち、海外ではツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアの双方のレースにおいて、日本人として完走経験を持つ唯一の選手である。(今年のジロ・デ・イタリアでは、第5ステージで日本人最高位の3位の成績を残す)。年齢はまだ25歳、今後も上を狙える人材である(本人もレース後のインタビューでその意志を見せていたのが頼もしい)。これからも活躍に期待したい。
 残念なのは、所属チームの関係で、レースで使用するバイクがイタリアのコルナゴ社製であることか。コルナゴの自転車が素晴らしいのは承知しているが、日本人としては、できれば日本のロードチームでレースに出場し、日本製バイクで表彰台にのぼる新庄選手の姿を見たいものである。

文筆:沖田東一