平成22年8月18日
8月10日に、民主党政権が韓国への謝罪を述べた「菅談話」を発表したが、それ以降も、韓国は更なる謝罪と賠償を要求し、さらには中国内からも日本への賠償要求が出始めている。
今回の談話は日本統治時代を謝罪すると同時に「請求権は決着済」とし、国内外双方に配慮したつもりであろうが、外交でやってはいけないのは、八方美人政策である。誰からも嫌われないようにと全てに良い顔することは、結局は相手の不信を招き、自国の体力も奪ってしまう。特に金銭や資源に関する外交で相手に譲歩してしまうと、相手国からは「幾らでも毟りとれる国」としか認識されず、長期的短期的どちらもマイナスにしかならない。今回の中途半端な謝罪で、韓国に「(日韓併合について)日本が悪かったという認識で日韓関係を構築する」と発表したことにより、決着したはずの賠償問題を要求できる口実を与えてしまった。予想通り韓国は日本への賠償請求の声を強め、中国も同様の行動をとりはじめた。中国や韓国の行動は当たり前であり、何も悪くない。謝る理由が無いのに謝った日本が間抜けなのだ。官直人は、金を毟られる口実を与え、かつ相手からは怨まれるという、国益上全く不利益にしかならないことをやってしまった。
それにしても情けないのは、このような愚策を、日本のマスコミが褒めちぎった結果、菅政権の支持率がアップしたことだ。これでは政治家が中韓に謝罪外交するのは当たり前だろう。国民の政治レベルは、かつて昭和の時代に、アメリカを叩け、と扇動する国内マスコミにのせられて、日中戦争、日米開戦へと進んでいった時と、何ら変わっていない。
そろそろ国民一人一人が、感情論ではなく、政治や歴史から物事を考えるようにならなければならない。そうでなければ、中国と韓国にいつまでも金を毟られ続けるだろう。
「菅談話」への抗議はこちらへ
首相官邸(03-3581-0101)http://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
民主党本部(03-3595-9988)https://fom.dpj.or.jp/contact
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なぜ韓国だけ?「菅談話」、「中国にも謝罪を」の世論を誘発―中国メディア
(8月11日 Record China)
10日、菅直人首相が日韓併合100年に伴い「韓国に対する植民地支配を謝罪する」談話を発表した件で、中国ネットユーザーの間で「中国にも謝罪を」の声が上がっている。
2010年8月10日、中国紙・環球時報(電子版)は、菅直人首相が日韓併合100年に伴い「韓国に対する植民地支配を謝罪する」談話を発表した件で、これに対する中国ネットユーザーの反応を日本メディアが注目していると報じた。
菅首相は10日午前、韓国に対する植民地支配への謝罪と当時日本に渡った文化財の引き渡しなどを盛り込んだ談話を発表、このニュースは中国でも同日正午あたりからインターネットニュースで報じられた。
記事によれば、日本の大手ポータルサイトが「菅談話」に対する中国ユーザーの反応を紹介したが、多くは「中国にも同様に謝罪し、奪った文化財を返すべき」といったもの。これに対し、記事は、菅首相の韓国への謝罪はかえって中国人の愛国感情に火をつける結果となったと指摘した。
中国ユーザーからはこのほか、「『菅談話』の真の目的は韓国を丸めこみ、台頭する中国に対抗することにある」「中国はもっと強硬な姿勢を取るべき。そうすれば、日本が謝ってくる」「今や韓国は米国の半植民地。日本が謝る必要はない」との声が上がっていた。
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菅首相の「談話」、日・韓・朝で「総スカン」―中国メディア
(8月13日searchina)
環球時報はこのほど、菅直人首相によって発表された日韓併合100年に関する談話が、日本、韓国、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のいずれにおいても「不満を招いている」と報じた。
同紙では、「日、韓、朝3カ国、菅直人首相の談話に不満」とのタイトルで菅首相の談話に対する3カ国の反応を紹介。
「菅直人首相は、朝鮮半島を併合したことに対して、まさか、日本、韓国、北朝鮮の“3方向”から強烈な“お叱り”に遭うとは思っていなかっただろう」などとして、「(菅首相の談話は)誠意が足りない」といった韓国世論や、韓国の主要紙による「菅首相は談話において、日韓併合の違法性や、植民地支配の無効化、従軍慰安婦問題、強制連行した韓国人労働者に対する賠償問題など、韓国がはっきりさせたい問題に何も触れなかった」など、談話に対する厳しい論評を掲載した。
また、北朝鮮でも、平壌で12日に開催された「日軍慰安婦および強制連行による被害者対策委員会」において、「日本は歴史を清算し、過去に犯した罪に対する謝罪と賠償を行うべき」との公開書簡が発表され、談話の内容を不十分とする声が上がっていると伝えた。
同紙はこのほか、日本国内においても、政治家や政治ジャーナリストらを中心に、菅首相の談話を「後ろ向き」、「談話のタイミングが唐突すぎる」、「ひとつの国に何回も謝罪する国がほかにあるだろうか」、「謝罪外交」などとする酷評があることにも触れ、談話における関係国や周辺国での評価の低さを示した。
文筆:沖田東一