平成22年7月6日
3等海佐とは戦前で言う少佐を指す。36歳で少佐というのは、かなりのエリートである。そんな立場の人間が下の記事のような下劣な行為で逮捕されるとは、実に情けない話だ。
自衛隊員による今回のような不祥事がしばしば出てくるのはどうしてだろうか。先日聞いた話だが、自衛隊の教育では、「忠節」という言葉がないらしい。
忠節とは「主君(国)への忠義をかたく守ろうとする気持ち」で、戦前の日本軍では、軍人勅諭に「軍人は忠節を尽くす本分とすべし」と記されており、続いてにも軍人の心がけとして「軍人にして報国の心堅固ならざるは。如何程武芸に熟し、学芸に長ずるも、なお偶人にひとしかるべし」と、忠義の念の大事さを説いている。
今の自衛隊の教育にはこの精神教育がない。自衛隊は国内外への説明はどうあれ、実態は軍隊である。国にとって軍隊は要職だ。だからどの国でも軍には忠誠を求める。それは日本においても同じであるはずだ。にもかかわらず自衛隊の教育では忠節の言葉も知らない者が多い。
もちろん、ほとんどの自衛隊員が、国のことを考え、国を守ろうと活動されているのが事実である。しかし、今回の事件のような不心得者が出てくるというのは、やはり心の教育面に問題があるのではなかろうか。
自衛隊がいつか日本国軍と呼称される日のためにも、軍人たる自衛隊員の方々には、相応しい精神を持ち続けて頂きたい。
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<公然わいせつ容疑>3等海佐を逮捕 長崎・佐世保署
長崎県警佐世保署は1日、同県佐世保市の店舗内で女子中学生に下半身を見せたなどとして、同市横尾町、海上自衛隊佐世保教育隊の3等海佐、長坂幸治容疑者(36)を公然わいせつと器物損壊容疑で逮捕した。容疑を否認しているという。
逮捕容疑は、08年10月11日午後6時10分ごろ、同市梅田町の商業施設店舗内で、市内の中学1年の女子生徒に下半身を見せるなどして逃げたとしている。
同署によると、長坂容疑者は「身に覚えがない」と容疑を否認しているという。(7/1毎日新聞)
文筆:沖田東一