平成22年7月14日
今年になって在日韓国人のAさんと会った。
Aさんは日本で会社を経営している傍ら、韓国が進めるプロジェクトに日本の企業を誘致する韓国政府任命の諮問官でもある。Aさんとビジネスの件で打合せすることになりいろいろ話をさせてもらった。
その時のAさんの言葉で一番印象に残ったのが、「〜そしてこの事が韓国の国益にかなうのなら私はうれしいです」である。
私達の打ち合わせは貿易こそ絡んでいたが、小さな商談をしていたにすぎなかった。
海外で活躍する日本のエリート達が、彼らのように国益を意識した仕事をすれば、きっと日本も変わっていくのだろう。
Aさんから諮問官の話も聞かせてもらったのだが、政府の方針が末端の人間まで伝わっていて、現場の多様なニーズにもトップが迅速に対応してくれるということだった。トップダウン、ボトムアップの連携がうまく機能しているのであろう。
韓国が官民一体で海外の大きなプロジェクトの契約をまとめるのも基本同じような状況なのだと思う。
日本の大臣も自ら技術等の売り込みをしているがパフォーマンスだけで終わらず、是非、官民連携をとりながら国家規模の契約をまとめてもらいたいものである。
文筆:村上章博