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弱腰外交からの脱却を  大連 健

平成22年11月16日

菅首相記者会見「尖閣は日本固有の領土と中国に伝えた」と強調

 菅直人首相は14日午後、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議閉幕後、記者会見し、13日の中国の胡錦濤国家主席との会談について、「尖閣諸島は日本固有の領土で、領土問題は存在しないという基本的立場を明確に伝えた」と述べた。
(2010.11.14 15:32 産経より一部抜粋)
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 中国外務省が、日中会談に「会晤(格の低い話し合いを意味する)」を用いたことからも、胡錦濤は日本との会談を正式な会談とは位置づけしていないことが分かる。菅首相が「尖閣諸島は日本固有の領土」と言ったところで相手に伝わっていなければ意味が無い。そもそも、相手の顔も見ずメモを読みながらの会談自体がナンセンスだ。今回の外交に限らず、交渉で相手を納得させるには、自らの本物の言葉で言わなければならない。
 今回の日中会談で、中国側が日本の意向を無視し尖閣諸島は中国の領土と言い張るならば、菅首相も本気の覚悟を中国に突き付けるべきだった。中国船が領海侵犯をし退去命令に応じない時は、容赦なく攻撃をする、それぐらい強い思いを中国に言っておかないと、領土は安全に守れない。
 しかし、メモに頼らないと尖閣の領有権すら主張できない菅首相は、本当に領土問題を考えているのだろうか。もし次に同じ事件が起こった場合、日本政府は海保に対してどのような命令を下すのか、映像は公開するのか、犯人は釈放するのか、国会で誰か首相に質問して欲しい。

文筆:大連健