平成22年7月9日
日本が世界に誇れる技術として「小惑星探査機はやぶさ」がある。
「Wikipedia」によると、はやぶさ(第20号科学衛星MUSES-C)とは、2003年5月9日13時29分25秒に宇宙科学研究所
(ISAS) が打ち上げた小惑星探査機である。イオンエンジンの実証試験を行いながら2005年夏にアポロ群の小惑星 (25143)
イトカワに到達し、その表面を詳しく観測してサンプル採集を試みた後、2010年6月13日22時51分、60億キロメートルの旅を終え、地球に大気圏再突入した。本体は大気圏で燃え尽きたが、分離されたカプセルは豪ウーメラ立入制限区域内にパラシュートを展開して降下、翌14日16時8分、無事に回収された。カプセルは18日に日本に到着した。
「小惑星探査機はやぶさ」は、NECとJAXAの共同研究により開発された新型のイオンエンジンを搭載。イオン化した燃料を高速で噴射させて、従来の化学推進エンジンと比べて燃料効率が非常に良い。「はやぶさ」は、この新開発の電気推進エンジン(イオンエンジン)を3台同時に運用させ、4万時間も稼働させた。もちろん世界初のことである、さらに月以外の惑星に無人で行き、しかも無事に帰ってきたのだから凄い功績だ。
NECはこの高性能エンジンを、米宇宙航空局(NASA)などに輸出する計画を推進している。アメリカだけで3年間20億円規模の契約ができるものと期待しているようだ。今後宇宙開発には欠かせないエンジンであることは間違いないのだから、諸外国から技術を盗られないようにしないといけない(国内,米国,欧州で特許取得済み)。
気になるのは、民主党政権の政策である事業仕分けの対象にひっかかってしまったことだ。民主党は「宇宙事業は別に世界一でなくてよい」と、予算を前年の17億円から3000万円に予算削減した、これにより宇宙航空研究開発機構は後継機「はやぶさ2」の製造に着手できないでいる。日本の輝かしい未来が、一政党の間違った判断で閉ざされようとしている。千載一遇のチャンスを自ら潰してしまうような愚かな政策は止めて頂き、政府の国家戦略として宇宙開発を着手してもらいたい。
文筆:大連健