平成21年3月24日
<決勝>
日本vs韓国
5 − 3
久々に白熱した試合だった。
9回裏で同点に追いつかれた時は、どうなるかと思ったが、10回表にイチローが見事なタイムリーヒットを決め、見事日本を優勝に導いた。あの瞬間は、おそらく日本中が歓喜に包まれたことだろう。
今大会でのイチローの戦績は打率2割1分1厘。本人も「心が折れそう」と不振に苦しんだ。
しかし彼はプレッシャーをはねのけ、決勝戦ではしっかりと自分の役割をこなした。流石と言うしかない。
これができるのは、イチローが自分に揺るぎない自信を持ち続けているからだ。勝利後のコメントにもそれが表れている。
彼の自信はどこから出てくるのか。彼は人一倍努力してきた。小学校3年生で野球選手を志し、中学校までの9年間、毎日父と野球の練習を行ってきた。高校時代を経て、プロ入り後も自分のバッティングの理想を求めて、他の選手の何倍も寮で練習を行い、ナイター試合の後でも深夜までバッティング練習をして、フォームの研究を行っていた。
そんな日々の努力の積み重ねが、彼の自信につながり、今日のヒットを生んだのだ。
今日のイチローを見て、ただスゴいと思うだけなのか、
イチローのようになりたいと思って努力を続けるのか、
その意識の違いで、人生は決定的に変わるかもしれない。
そんな事を思った試合だった。
文筆:沖田東一