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映画「チェンジリング」 沖田 東一

平成21年3月4日

 先日、映画館で「チェンジ・リング」という映画を観に行った。
ストーリーは大雑把に言えば、ロサンゼルスで行方不明になった息子を探し続ける母親の話である。息子を探して欲しいという親に対し、警察は別の少年を息子と偽って渡す。母親の探索願いは無視され続け、逆に精神病患者のレッテルを張られてしまう。
この映画を観て、真っ先に感じたのが、北朝鮮拉致被害者の家族の状況である。
北朝鮮によって日本人が拉致されてから数年、取り戻して欲しいという被害者家族の訴えに対して、日本政府は「拉致はデマ」として全く取り合わなかった。それどころか、売国議員からは「日朝国交を妨害している」とレッテルを貼られ、朝鮮総連からは妨害を受け、街頭で訴えれば卵を投げつけられる時さえあった。
世論に押されて政府が拉致問題に乗り出し、ようやく数名が帰国できたのは、拉致から実に○○○年後である。
もっと早く政府が拉致問題に対応していれば、ここまで問題が長引くことは無かったであろう。面倒を避けたい日本政府の無策が、拉致の悲劇を生んでしまった。映画に出てくるロス警察の怠慢と全く同じである。
映画の結末については発言を差し控えるが、現実の拉致問題については、ハッピーエンドで終わって欲しいと願っている。
日本政府には、一刻も早い解決を望むものである。

文筆:沖田東一