平成23年7月10日
今日は、神戸ポートピアホテルで行われた櫻井よしこさんの講演会に行って来ました。
彼女の生い立ち、神戸との関わり(祖父が神戸で洋服の仕立て屋をされてた事)等も話され、興味深く聞く事ができました。
テーマは多岐にわたりましたが、驚き大変残念に思ったのは菅政権の震災における初動対応の失敗で、命からがら避難所に逃れた人びとが530人も亡くなっていたという事実!政治が機能しない事の恐ろしさを教えられました。
そして中国共産党の国家戦略。ここ20年で23倍と異様に増大した軍事費、空母建設、海洋戦略はご存知の通りですが、月に基地を造る計画もあるそうです。これは独自の衛星、宇宙ステーションも含めた、軍事通信計画だそうです。2040年までにインド洋から太平洋の西半分を制圧し、米軍を追い出し、さらには宇宙にもその範囲を拡げる。中国の野望は計り知れません。尖閣も西太平洋制圧からすれば、通過点に過ぎないのかも知れません。こうした中国そしてイスラムのテロに対して今後は、常任理事国がある為ほとんど機能しない国連に変わって、新たな枠組をつくり監視していく必要があると述べられていました。
中東に関する事では、現在進行中のジャスミン革命に米が加担して民主化が進めば、例えばバーレーンは米軍第5艦隊が駐留出来なくなるのではないかと。
そして隣は核開発中のイラン、米軍撤退が決定したアフガニスタンにビンラディンを匿ってたパキスタン(核保有数は世界5位)これらの国々がテロリストによってつながれば、非常に脅威になるのではないか、とも述べられていました。
そして共感したのが教育の重要性です。「家族の大切さ国家、公についてきちんと学校で教える事が大事です。それは戦後の日本人が置き忘れてきたものではないでしょうか?皆さんご家族皆で、お食事なさってますか?…」と。それは少子化問題にもつながり「皆さん子供は頑張って5人産みましょう」と冗談まじりに提言されていました。
静かに時に力強く、大変胸を打つ講演会でした。櫻井さんのブレない凜とした発言に会場の多くの人が感銘を受けていたと思います。機会があれば、ぜひ聞きに行ってみて下さい。
文:木下裕二