平成14年11月10日
10月26日、クレオ大阪西ホール(阪神西大阪線「西九条」駅下車徒歩3分)にて開催された、「男女共同参画を考える市民の集い」に出席してきました。
普通、講演会というと男性参加者が主体なのですが、今回はテーマが「男女共同参画」ということもあってか、出席者の殆どが女性という珍しい状況の中の開催となりました。
残念ながら今回は私用のため、開場時間までにホールに行くことができず、15分遅れで会場に入った時には冒頭の挨拶は終わり、既に講師の岡本明子氏の話が始まっていました。
岡本明子氏は、国の男女共同参画について以前から反対運動を行っており、WEB上でも「夫婦別姓を慎重に考えるためのホームページ」を運営されています。
講演の内容は<ジェンダーフリー>と<男女平等>の違いをはっきりさせ、今の大阪が進めているジェンダーフリー政策の危険性を訴えるものであり、非常にテンポ良く、またポイントを分かりやすく話されていて、非常に好感が持てました。おそらく会場の他の方々も同様に感じていたと思います。講演中にも、出席者の中から色々な発言・提案がなされ、非常に中身のある内容となりました。
今回の講演会は、大阪という男女共同参画施策を推進する地域で、男女共同参画推進条例案が提出される日も近い時であるだけに、その政策の問題点を取り上げる集いが開催され、多くの参加者が集まったということは、非常に大きな意味があったと思います。
おそらく、今回の参加者の中にはジェンダーフリーについてあまり良く知らないまま参加された方もいたと思いますが、そういった方も今回の講演によって、少しでもジェンダーフリーの危険についてわかっていただけたのではないでしょうか。
<今回の講演のポイント要約>
・男女平等とは男女間の性差を認めあうことだが、ジェンダーフリーは性差そのものを無くすことである。この考えは海外にはなく、日本で初めて造られた概念である。これは非常に不自然なものであり、よって、ジェンダーフリーに行き過ぎというものは無く、ジェンダーフリーそのものが危険である。
・既にジェンダーフリー思想は、国や自治体によって進められている男女共同参画基本法の中にひそかに織り込まれており、日本の条例がいったん決まれば改正され難いことを考えると、こうした思想が条例化されることは、非常に危険な事態を生むことになる。
・今回、大阪が制定する男女共同参画推進条例案には、「女性」の単語が異様に多く、職場の最低女性比率を定めていたり(逆差別ではないのか?)、リプロダクティブヘルスライツが条例に織り込まれていたり、(「子供を産むか産まないかは、女性の権利である」とし、中絶を容認、むしろ勧めているとさえ言え、子供の人権は完全に無視した自己中心的な考えである)施行されると、国益の点からいっても非常にマイナスである。
文:沖田東一